ゼ・マリア「ロナウド？ 1タッチで2人抜かれた。あの時代は黄金期だった」

元ブラジル代表で、パルマ・ペルージャ・インテルなどで活躍した右サイドバックのゼ・マリアが、セリエA公式チャンネルのインタビューで現役時代を振り返った。 彼が語るのは、ロナウド、バッジョ、ジダンらと対峙した“黄金期のイタリア”。また、現代サッカーのサイドバック像についても鋭い見解を示している。

ニュース要約

ゼ・マリアはインタビューで、「最も対戦が難しかった選手はたくさんいるが、インテル時代にロナウドと戦ったときは衝撃だった」と語り、当時のセリエAを“世界最高峰の時代”と回想。 さらに、「昔のような本格的なサイドバックは少なくなった」と述べ、現代の傾向にも言及した。

“Ho giocato contro Ronaldo nel prime, ricordo quando durante una partita con l’Inter con un solo tocco ci saltò in due e non era semplice.”

選手コメント（詳細引用）

「最も手強かった相手？　本当に多かったね。 全盛期のロナウドと対戦したのを覚えている。インテルとの試合で、彼はたった1タッチで私たち2人を抜き去った。あれは本当に簡単なことじゃなかった。 それに、バッジョ、ジダン、フィリッピーニ兄弟とも戦った。あの時代はまさにイタリアサッカーの黄金期だったと思う。

イタリアに来る前、実はレアル・マドリードからもオファーがあったんだ。でも、スペインには行きたくなかった。当時世界で最も強い選手たちがイタリアにいたから、彼らと戦いたかったんだ。」

「今では昔ながらのサイドバックは少ないね。 カフー、ロベルト・カルロス、マイコン、マルセロのように、ピッチを上下し、サイドを駆け上がってクロスを上げるタイプはもうほとんどいない。 今のイタリアではドドとウェズリーが好きだね。彼らはまだ成長できる。 それに、ディマルコも素晴らしいサイドバックだと思うよ。 でも正直言うと、“サイドを駆け上がってセンターに正確なクロスを上げる選手”が今は本当に少ないんだ。」

分析・考察

ゼ・マリアの言葉には、かつてのセリエAへの深い敬意が込められている。 1990年代後半〜2000年代初頭のイタリアは、世界最高の選手たちが集まった“黄金の舞台”。その中で彼は、圧倒的な個の力を持つロナウドやバッジョ、戦術的に精緻なチームと戦い、技術とフィジカルの両面で磨かれていった。 特にロナウドとの対戦を「一瞬で2人抜かれた」と語る場面には、彼のプレースピードとテクニックの異次元ぶりが凝縮されている。

また、現代サッカーに対する批評も興味深い。 ゼ・マリアは「上下動するクラシックなサイドバックの減少」を指摘し、攻撃と守備を両立する選手の重要性を強調した。 その中でディマルコの名前を挙げたのは象徴的で、彼がインテルの左サイドで体現している“伝統と現代の融合”を評価していることが分かる。

まとめ・今後の展望

ゼ・マリアのインタビューは、かつてのセリエA黄金期を知る者の貴重な証言であり、現代サッカーへの示唆にも富んでいる。 彼が語る“攻撃と守備を往復するサイドバック”像は、再びセリエAの象徴となる日が来るかもしれない。 そして、その系譜の先に、インテルのディマルコがいる――それこそが彼の言葉の本質だろう。