
13ポイント差。8連勝。50日間で16試合。それでもキヴは笑わない——少なくとも、スクデットの話題では。ジェノアに2-0で勝利した後の会見で、キヴ監督は「まだ33ポイントが残っている」と繰り返し、ダービーを「マッチポイント」と呼ぶ記者を一蹴した。先制点を挙げたディマルコには「最高の状態だ」と惜しみない賛辞を送りつつ、PKの瞬間は「サン・シーロの歓声が聞きたいから見ない」と茶目っ気も覗かせた。ただし、ボニーの負傷については「もう検査結果は信じない」と苦笑い。CL敗退の傷を癒しながら、インテルはリーグ戦で止まらない。
インテルはセリエA第26節でジェノア(Genoa)に2-0で勝利し、リーグ8連勝を達成した。2位ACミランとの差は13ポイントに拡大した。試合後、クリスティアン・キヴ(Cristian Chivu)監督はスカイ・スポルト(Sky Sport)とDAZNの両方で取材に応じた。
キヴはボードー/グリムトへのCL敗退からチームが立ち直ったことを評価しつつ、過密日程のなかで勝ち続ける選手たちの肉体的・精神的な強さを称えた。50日以上の間に16試合という過酷なスケジュールを乗り越えてきたことを強調し、ジェノア戦も「簡単ではなかった」と振り返っている。
スクデットについては一貫して慎重だった。「まだ勝ち取っていない。33ポイントが残っている」と繰り返し、ダービーが「マッチポイント」かと問われると「私はコモのことを考えている。ミランはまだ遠い」とかわした。
フェデリコ・ディマルコ(Federico Dimarco)は先制ゴールを挙げてマン・オブ・ザ・マッチに選出された。キヴは「最高の状態にある」と評価しつつ、「すべて彼自身の功績だ。私が手柄を横取りするつもりはない」と功績を選手に帰した。
マルクス・テュラム(Marcus Thuram)については不振の指摘を否定し、「4人のストライカーがクレイジーな数字を出している。テュラムは成長している」と擁護した。
唯一の懸念はアンジュ=ヨアン・ボニー(Ange-Yoan Bonny)の負傷だ。試合中に打撲を受けたボニーについて、キヴは「検査では深刻なものは出ていないが、もう信じない。何度も同じことを言われて、選手の復帰を長く待つことになった」と苦笑交じりに語った。
原文: "The Scudetto is not won, there are 33 points to play for with important games ahead. We must continue to march as we have for these eight months."
訳: 「スクデットはまだ勝ち取っていない。残り33ポイント分の重要な試合がある。この8か月間歩んできたように、進み続けなければならない」
原文: "I didn't even watch the one against Napoli, I want to hear the roar of San Siro."
訳: 「ナポリ戦のPKも見なかった。サン・シーロの歓声が聞きたいんだ」
原文: "The tests show nothing serious, but I don't trust it anymore, they've told me a thousand times and I've had to wait a long time to have them back on the pitch."
訳: 「検査では深刻なものは出ていない。だがもう信じない。何千回も同じことを言われて、選手がピッチに戻るのを長く待つことになったから」
キヴがPKの瞬間を見ずにサン・シーロの歓声を待つというエピソードは、ナポリ戦に続いて2度目だ。一見すると単なるジンクスのように思えるが、ここにはキヴの指導哲学が映し出されている。結果のコントロールを手放し、選手を信頼し、スタジアムの空気と一体になる。「すべて選手の功績だ」「私が手柄を横取りするつもりはない」というディマルコ評も、同じ文脈で理解できる。キヴは就任以来一貫して「自分」ではなく「チーム」を主語にしてきた。「24人全員がスターター」「家族のように支え合う」——これらの発言と、PKを見ないという行動は、すべてひとつの哲学で繋がっている。結果を選手に委ね、歓声で受け取る。この姿勢がロッカールームの信頼を勝ち得ている理由だろう。
13ポイントのリードは圧倒的だ。残り11試合で33ポイントが残っているとはいえ、数学的にはスクデットが射程圏内にあることは誰の目にも明らかだ。それでもキヴがダービーの話を避け「次はコモ」と答えるのは、8連勝の原動力となっている「一試合ずつ」の姿勢を崩さないためだろう。CL敗退というショックを経験した直後のチームに対して、指揮官が浮かれた態度を見せることのリスクをキヴは理解している。レッチェ戦後の「穏やかなミーティング」、ムヒタリアンの「家族だから」、そして今回の「まだ勝ち取っていない」——ボードー敗退以降、インテルが一貫して見せている「地に足のついた態度」は、キヴのマネジメントの賜物だ。
キヴの「もう検査結果は信じない」という苦笑いには、今季のインテルが負傷問題にどれほど悩まされてきたかが凝縮されている。ラウタロの長期離脱、ドゥンフリースの3か月半、チャルハノールのふくらはぎ、そしてカルボーニのACL断裂。「深刻ではない」と言われて長期離脱に至った経験が何度もあるからこそ、この率直なコメントが出たのだろう。ボニーの状態が軽傷であれば、ラウタロ離脱中の攻撃陣にとって大きな安堵だ。しかし万が一長引けば、テュラムとピオ・エスポージトに攻撃のほぼすべてを依存する状況に陥る。キヴが負傷報告に対して懐疑的な姿勢を取るのは、もはや賢明な自己防衛と言えるかもしれない。
13ポイント差でもスクデットは語らず、PKは見ずに歓声を待ち、検査結果は信じない。キヴという男のユニークさが凝縮された夜だった。だがこの慎重さと茶目っ気の共存こそが、インテルを8連勝に導いている。次はコモ。キヴの視線は、常に目の前の一試合だけを見ている。
記事タイトル: Inter Milan 2-0 Genoa – Inter Head Coach Plays Down Scudetto Hype & Praises Nerazzurri MOTM: ‘He’s At His Best’
出典元記事URL: https://sempreinter.com/2026/03/01/inter-milan-2-0-genoa-chivu-scudetto-dimarco/
公開日: 2026/2/28
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年3月1日
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