
誰もが次の一手を予想するオフの喧騒の中、インテルの根幹は動かないという確認が届いた。ファブリツィオ・ロマーノによれば、クリスティアン・キブ率いるインテル・ミラノは2026-27シーズンも3-5-2システムを継続する見通しだという。補強はあくまで既存の骨格を強化する方向に絞られ、契約が残り1年となったハカン・チャルハノールの起用法にも直結する話であり――
FCインテル1908によれば、ファブリツィオ・ロマーノは自身のチャンネルで、インテルが2026-27シーズンも3-5-2システムを軸に戦う見通しだと明かした。今夏の補強は、この骨格を組み替えるためではなく、既存のシステムをより機能させるための人材探しに絞られているという。具体的には、両ウイングバックのポジションでより攻撃的な特徴を持つ選手を市場でリストアップしているとされ、システムそのものへの変更は想定されていない。
ハカン・チャルハノールの去就についても言及があった。契約は2027年6月まで残り1年となっているが、更新か満了後のフリー移籍かという判断は先送りにしたうえで、2026-27シーズンは引き続きチームの中心として起用する方針だという。中盤の司令塔役をチャルハノールに委ねる構図に変化はない。
一方でクリスティアン・キブ本人は、モジュール(布陣)への向き合い方についてより柔軟な姿勢を示している。トゥットメルカートウェブが伝えた会見でのコメントによれば、キブは3-5-2という数字そのものにはこだわらず、試合状況に応じて3-2-5や4-2-4、4-4-2へと可変させる設計思想を持っているという。
原文: "Il modulo? Solo un numero, a volte giocheremo 3-5-2 e altre no"
訳: 「モジュールなんて、ただの数字だ。時には3-5-2で戦うし、そうでない時もある」(クリスティアン・キブ、記者会見コメントより)
スクデットを含む結果を積み上げてきた3-5-2を、キブがあえて解体しないという判断は驚きではないと考えられる。バストーニ、ディマルコら3バック・ウイングバックの主力がほぼ残留を決めている今夏の陣容を踏まえれば、システムの土台を変える必然性自体が薄い。むしろ「同じ骨格でどう質を上げるか」という発想の方が、限られた予算を効率よく使う編成方針とも噛み合っていると推察される。
注目すべきは、ロマーノが伝えた「3-5-2継続」という表向きの結論と、キブ自身が語る「モジュールは数字にすぎない」という発言の間にある温度差だ。キブは布陣を固定された型としてではなく、原則(アグレッシブに、縦に速く、バランスを保つ)を体現するための可変的な手段として捉えていると考えられる。3-5-2を基本形としながら、試合の局面によって3-2-5や4-2-4に姿を変える設計は、対戦相手の分析に応じた柔軟な戦術運用をキブが志向している証左と言えるだろう。
中盤の補強候補としてマヌ・コネの名前が挙がっている背景には、3-5-2継続という方針が関係している可能性がある。3枚のセンターバックに5枚の中盤という編成では、運動量とボール奪取力を兼ね備えた選手の重要性が増す。元記事では詳細な適性分析までは触れられていないが、現有の攻撃陣がすでに一定の保証を提供できている状況も、中盤補強を優先する判断を後押ししていると推察される。
モジュールは数字にすぎない、とキブは言う。それでも数字の裏にある原則は変わらない。3-5-2という骨格の上に、今夏の補強がどう肉付けされていくのか、キャンプの実戦がその答えを教えてくれるはずだ。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年7月10日
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