
主役を張る新戦力の話題の裏で、次の一手はすでに静かに動き始めている。舞台はセリエAの水面下、対象はまだ大きな見出しになったことのない19歳。夏の大型補強を終えたばかりのインテルだが、カリアリが誇る新鋭FWに向けられたスカウトの視線は、今シーズンを通じて水面下で何度も積み重なっているという一報が届いた。
FCInterNewsが2026年9月26日に伝えたところによると、インテルは今シーズン、カリアリ所属のセネガル人アタッカー、ポール・メンディを複数回にわたって視察してきたという。現地のスカウト陣からは好意的な評価が上がっており、今夏に就任した新体制のもとでも獲得検討の対象として名前が挙がっている状況だ。
記事によれば、獲得の可否を判断する立場にあるのはダリオ・バッチンである。長年インテルのスポーツディレクターを務めたピエロ・アウジリオの後任として、バッチンは今季からチーム編成の実務を担っている。今回のメンディに関する検討についても、バッチンが前向きな姿勢を示しているとFCInterNewsは報じている。
一方でカリアリ側の姿勢は明確だ。シーズン途中の冬の移籍市場でチームの戦力を削がれることを避けたいという立場から、1月の放出には応じない方針とされる。本格的な交渉のテーブルが用意されるとすれば、来年の夏の移籍市場になる可能性が高いというのが現時点での見立てだ。
※本記事には直接引用可能な発言は含まれていない。
金額や契約年数がまだ表に出てこない段階のネタである以上、ここで焦点を当てるべきは「なぜこの選手が視察対象なのか」という一点になる。バッチンは長年、南米方面のスカウティングや若手育成プロジェクトを担ってきた経歴を持つ人物であり、その視察網がアフリカ方面の若手発掘にも広がりつつある兆しと捉えることができるかもしれない。まだ具体的な移籍金の話が出ていない以上、これは将来への投資的な監視リストの一角と考えるのが妥当だろう。
インテルの前線にはラウタロ・マルティネス、マルクス・テュラム、アンジュ=ヨアン・ボニー、そしてピオ・エスポージトという顔ぶれがすでに並んでいる。19歳のメンディがすぐに序列へ食い込む可能性は高くないと考えられるが、将来的な選択肢の一つとして名前を押さえておく動きだとすれば合理的だ。カリアリという「セリエAの若手発掘の名門」から声がかかったこと自体が、メンディにとっても評価の証と言えるのではないだろうか。
インテルにとってカリアリは縁のないクラブではない。ニコロ・バレッラもかつてこの島のクラブから羽ばたき、今やチームの中心選手に成長した一人だ。カリアリという育成型クラブが持つ「原石を仕上げてから送り出す」土壌を踏まえれば、メンディの評価が今後さらに積み上がっていく可能性は十分にあると考えられる。もっとも、ポジションもキャリアの段階もバレッラとは異なるため、単純な比較には慎重であるべきだろう。系譜と呼ぶにはまだ早いが、視察を続ける価値のある芽であることは間違いなさそうだ。
19歳の名前が視察リストに挙がったというだけの段階だが、バッチン体制の編成哲学を占う小さな手がかりではある。この視線が実を結ぶかどうかは、来年の夏まで持ち越しになりそうだ。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年9月26日
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