
インテル・ミラノ(Inter Milan)がセリエA(Serie A)で最も輝く21歳に手を伸ばしたが、その手はレアル・マドリード(Real Madrid)に先に掴まれることになりそうだ。ムンド・デポルティーボ(Mundo Deportivo)によれば、レアルはコモ(Como)のアルゼンチン人FWニコ・パス(Nico Paz)に対する買い戻し条項を行使する決定を下した。わずか1000万ユーロ——市場価値6500万ユーロと評される男を、売却時からたった300万ユーロ上乗せしただけで取り戻す。インテルが描いた補強計画に、スペインから冷水が浴びせられた格好。
パスは2024年夏にレアル・マドリードからコモに700万ユーロで売却された。その際に盛り込まれた買い戻し条項は1000万ユーロ。コモでの3シーズン目となる今季、パスはセスク・ファブレガス(Cesc Fabregas)監督の下で10得点6アシストを記録し、セリエA屈指のアタッカーへと成長した。コモがUEFAチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)出場圏を争える位置にいるのも、パスの存在抜きには語れない。
インテルはクリスティアン・キヴ(Cristian Chivu)監督の攻撃陣強化の一環としてパスの獲得を狙っていた。しかしレアルが買い戻し条項の行使を決めたことで、この計画は事実上頓挫した。市場価値6500万ユーロとも評される選手をわずか1000万ユーロで回収できるレアルにとっては、行使しない理由がない条項だった。
インテルにとっては、コモとの交渉以前の段階で道が閉ざされたことになる。パスを獲得するにはレアルから直接引き抜く必要があり、その場合の移籍金は買い戻し額の数倍に跳ね上がる。現実的な選択肢ではないだろう。
レアル・マドリードの買い戻し条項は、欧州の移籍市場では批判と称賛の両方を集める仕組みだ。若手を他クラブに売却して実戦経験を積ませ、成長が確認できれば安価に回収する。リスクは売却先のクラブが負い、果実はレアルが刈り取る。パスの場合、コモが3年間かけて育てた選手を1000万ユーロで持っていかれるわけで、コモにとっては到底納得できる取引ではないだろう。しかし契約条項として合意した以上、法的には何の問題もない。インテルのようにパスに関心を持っていたクラブにとっても、買い戻し条項が存在する選手は最初から「借り物」に近い存在であり、本格的な交渉に踏み込みにくい案件だったと考えられる。
パスが選択肢から消えたことで、インテルの前線補強は改めてディアビ、エンドイェ、ロビーニョ・ジュニオールといった候補に集約される。パスはセリエAでの実績、21歳という年齢、セカンドストライカーからウイングまでこなす柔軟性と、キヴ監督が求める「予測不可能性」を体現できる稀有なプロフィールだった。この穴を埋められる選手は簡単には見つからない。ディアビはスピードと突破力で異なるタイプの「予測不可能性」を持つが、移籍金の交渉が難航中。エンドイェは本人が欧州残留を明言しつつも具体的な動きは見えない。テュラムの放出で空く前線のポジションをどう埋めるか、インテルのフロントは選択肢が狭まるなかで決断を迫られている。
パスのケースは、セリエAの中小クラブが抱える構造的なジレンマを浮き彫りにしている。コモはパスを中心にチームを構築し、CL出場圏を争うまでの躍進を遂げた。しかしその核となる選手が、自クラブの投資とは無関係に1000万ユーロで引き抜かれる。こうした買い戻し条項は、中小クラブが若手の実戦経験の場を提供する「育成下請け」に甘んじる構図を固定化しかねない。インテルもかつてエスポージトをスペツィアにレンタルし、成長を見届けてから回収したように、このシステムの恩恵を受ける側に立つこともある。パスの件はインテルにとっては補強計画の頓挫だが、セリエA全体にとってはより大きな問いを投げかけている。
1000万ユーロと6500万ユーロ。買い戻し条項の金額と市場価値の間に横たわる5500万ユーロの差が、レアルの先見性とインテルの無念を同時に物語っている。パスのいないサン・シーロの前線をどう描き直すか、マロッタの次の一手が問われる。
記事タイトル: Report – Inter Milan Pursuit Of Como Rising Star Suffers Major Blow As Real Madrid Set To Trigger Buy-Back Clause
出典元記事URL: https://sempreinter.com/2026/03/31/inter-milan-pursuit-nico-paz-dealt-major-blow/
公開日: 2026/3/31
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年3月31日
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