
キックオフの数分前に出た一言と、試合の中で起きたこと。二つを並べると、シャフタール戦の夜は少し違った顔を見せる。ジュゼッペ・マロッタ(Giuseppe Marotta)会長が守備陣についての問いに「同意する」と答えた直後、最終ラインの中心にいたアレッサンドロ・バストーニ(Alessandro Bastoni)がピッチを追われた。
Sportivo24が伝えたところでは、マロッタ会長はスカイ・スポーツの試合前インタビューで、守備のリーダーが足りないのではないかと問われ、こう答えている。Virgilio Sportは同じ場面を、バストーニ、マヌエル・アカンジ(Manuel Akanji)、ヤン・ビセック(Yann Bisseck)というキブ監督のもとで起用機会の多い3人のCBに向けられた問いとして整理している。
原文: "Ci manca un leader difensivo? Sì, sono d'accordo"
訳: 「守備のリーダーが足りないか? ええ、同意します」
ただ、会長は続けて口調を和らげた。Virgilio Sportによれば、会長は「いつも11人で、3つのラインでプレーしている。守備だけを責める気にはなれない」とも述べている。守備を名指しで叩いたというより、現状の課題を認めたうえで、責任を一部門に押しつけない言い方を選んだと読める。
試合はその後、0-0のまま後半に入る。Virgilio Sportの記述では、バストーニは66分にコーナーキック絡みの抗議で1枚目の警告を受けた。2分後、シャフタールのオチェレトコ(Ocheretko)との小競り合いで相手の顔に手が出る形となり、ドイツ人のオスマース(Osmers)主審は当初これを見ていなかったものの、少し間を置いて2枚目の警告を出した。Goal.comの採点記事も、2枚のイエローはいずれも相手への反応で受けたもので、避けられたはずだと指摘している。
結果としてインテルは10人になり、77分にカルロス・アウグスト(Carlos Augusto)が決勝点を挙げて1-0で勝った。結果だけを見れば、試合前の不安は杞憂に終わったことになる。
Virgilio Sportは、会長の発言がバストーニの気持ちを乱した可能性を示唆している。ただし記事自身も、そう断定してはいない。発言が試合前だった点、退場のきっかけが相手との接触だった点を踏まえると、両者の因果関係は現時点で何とも言えない。ここでは「並んで起きた」事実として押さえておく。
もう一つ、見落としたくないのはSportivo24の指摘だ。記事は、守備陣に複数の離脱者を抱えている現状に会長が触れたとし、今回の発言が冬の市場での守備補強の憶測を呼んでいると伝えている。Sportivo24の表現では、守備の4人が欠けた状態だという。これはクラブの方針ではなく、あくまで報道が生んだ見方にとどまる。1月に動くのかどうかは、元記事では確認されていない。
会長が認めた「リーダー不足」が、特定の誰かを指すのか、チーム全体の話なのかは、発言からは読み取れない。一方で、守備の人選を何度も変えているキブ監督にとって、最終ラインの中心にいた選手が退場した事実は小さくない。日曜のフィオレンティーナ戦はセリエAなので、CLの出場停止の直接の影響は受けないと考えられるが、UEFAの処分は元記事で言及されておらず、続報を待つことになる。
守備のリーダーとは、声の大きい選手のことではない。難しい時間帯に、いちばん冷静でいられる選手のことだ。その座は、いまのところ空いている。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月22日
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