
ボスニア戦で外したPKの記憶を、49分のヘディング一閃が上書きした。6月3日に行われた親善試合ルクセンブルク対イタリアで、インテルのピオ・エスポージトが決勝点を挙げ、若手主体の実験的なアッズーリを1-0の勝利に導いた。代表通算4点目。暫定指揮官バルディーニが「失ってはならない選手」とまで言い切った21歳の夜は、雪辱と確信の二文字で彩られて。
シルヴィオ・バルディーニ(Silvio Baldini)暫定監督が率いる若手主体のイタリア代表は、敵地でルクセンブルクを1-0で下した。決勝点を決めたのは[[インテル・ミラノ]]の[[ピオ・エスポージト]]。前半からヒールでの突破やオーバーヘッドなど意欲的な仕掛けを見せていたエスポージトは、後半開始早々の49分、ローマ所属のニッコロ・ピジッリが蹴ったコーナーキックをニアサイドで捉え、GKアントニー・モリスを破った。これがA代表通算4ゴール目となる。
エスポージトは75分までプレーし、フランチェスコ・カマルダと交代。FCInterNewsの統計によれば、この日のイタリアは「114年ぶりに最も平均年齢の低い代表」という記録的な若さで臨んだ一戦であり、その中で攻撃の軸を担ったのがエスポージトだった。試合後には本人がSkyのインタビューで、直前のボスニア戦で失敗したPKについて「今夜、一瞬だけ頭をよぎった」と明かしている。
原文: "L'Italia non può perdere uno come Esposito"
訳: 「イタリアは、エスポージトのような選手を失うわけにはいかない」(バルディーニ暫定監督、Skyにて)
原文: "Un'emozione combattere a fianco dei giovani esordienti"
訳: 「デビューしたばかりの若い選手たちと一緒に戦えたのは感動的だった」(エスポージト)
ストライカーの価値は、外した後の振る舞いで決まる。ボスニア戦のPK失敗は21歳にとって重い十字架になり得たが、エスポージトは次の試合で逃げずにゴール前へ顔を出し続け、最も古典的な形──ニアサイドのヘディング──で借りを返した。本人が「一瞬だけ考えた」と認めた重圧を、75分間のプレーで押し返したメンタリティは、インテルの来季を考えるうえでも大きな材料になると考えられる。
この日のイタリアは記録的な若さのメンバー構成で、その最前線に立ったのがインテル育ちのセンターフォワードだったという事実は重い。スポーツ大臣アボディが「強い意味を持つ代表入り」と言及し、解説のアダニも前半の時点でそのプレーを絶賛するなど、エスポージトへの期待は社会現象の入り口に差し掛かりつつある。クラブレベルでは出場機会の確保が来季の焦点になるが、代表での序列上昇は、インテルが彼を編成の中心に据える根拠を増やしていくと推察される。
ナイキの著名なスポットCMの顔に起用されるなど、ピッチ外でもエスポージトは「新しいイタリア」の象徴として扱われ始めている。若返りを進める代表と、世代交代の真っ只中にあるインテル。その両方で軸となりうる自前のストライカーの存在は、移籍市場で何千万ユーロを積んでも買えない種類の資産だ。
外した3日後に決める。言葉にすれば単純だが、できる21歳は多くない。サン・シーロが来季、この若者にどんなコレオを用意するのか。今はただ、その日を待ちたい。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年6月3日
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