
ピッチの外でも、エル・トロは譲らなかった。ミラノ控訴裁判所は、ラウタロ・マルティネスの元代理人会社NFコンサルティングが求めていた約800万ユーロの支払い請求を退け、一審判決を支持した。争点は2018年、ラシン・クラブからインテルへの移籍時に交わされたとされる代理人契約の有効性。8年前の名門入りの裏側で結ばれた一枚の契約書を巡る長い法廷闘争に、ひとつの区切り。
La Repubblica紙の報道として[[FCInterNews]]が伝えたところによれば、ミラノ控訴裁判所は[[ラウタロ・マルティネス]]の元代理人ナサレノ・フランセス(Nazareno Frances)が率いる代理人会社NFコンサルティング(NF Consulting)の経済的請求をすべて棄却した。これは一審判決を全面的に支持するもので、請求額は約800万ユーロにのぼっていた。
係争の発端は2018年夏、ラウタロがアルゼンチンのラシン・クラブから[[インテル・ミラノ]]へ移籍した際の代理人契約(マンダート)だ。NFコンサルティングはこの契約に基づく報酬を主張していたが、裁判所は契約自体を無効と判断。FIGC(イタリアサッカー連盟)の規定が求める手続きと要件を満たしていなかったことが決め手となった。
原文: "Le regole federali... servono a garantire trasparenza, correttezza e certezza nei rapporti tra calciatori e procuratori"
訳: 「連盟の規則は、選手と代理人の関係における透明性、公正さ、確実性を保証するために存在する」(ミラノ控訴裁判所の判決理由より)
判決理由で裁判所は、FIGCの規定が単なる官僚的形式ではなく、選手と代理人の関係を守る実質的な仕組みであることを明確に述べた。連盟への届け出方法や契約の必須要素を欠いたマンダートは、通常裁判所の場でも法的効力を持たない──この論理は、若くして海を渡る南米選手たちが曖昧な契約に縛られるリスクへの、司法からの牽制と読むことができる。同日にはイカルディが元妻ワンダとの係争で勝訴する報道もあり、ミラノの法廷はこの日、奇しくも新旧インテルの9番の話題で持ちきりだった。
800万ユーロという請求額は、ラウタロ個人にとって無視できる規模ではない。W杯イヤーの開幕直前というタイミングでこの問題に区切りがついたことは、アルゼンチン代表として米国でのキャンプに合流しているキャプテンにとって、純粋にプレーへ集中できる材料になると考えられる。インテルにとっても、チームの精神的支柱が長期係争の重圧から解放される意味は小さくない。
2018年に19歳でミラノに降り立った青年は、8年後、ピッチ上の実績と法廷の勝利の両方で自らの選択の正しさを証明した。書類の不備は時を経ても消えないが、それは選手の側を守る盾にもなる。エル・トロの夏は、これで心置きなく始まる。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年6月3日
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