
ピエロ・アウジーリオ(Piero Ausilio)SDの声に、8年越しの誇りがにじんだ。トゥットメルカートウェブ(Tuttomercatoweb)のインタビューで、インテル・ミラノ(Inter Milan)のスポーツディレクターはラウタロ・マルティネス(Lautaro Martínez)の獲得劇を振り返り、「1月の移籍市場終盤にアルゼンチンへ飛び、全てを賭けた」と明かした。2270万ユーロの投資は、371試合173得点54アシストという数字に化けた。「長く楽しんできた。あと何年も一緒にいられることを願っている」——セリエA(Serie A)得点ランキング首位を走る28歳のキャプテンへの賛辞は、クラブの未来像とも重なっている。
アウジーリオが明かしたのは、2018年のラウタロ獲得に至る舞台裏だ。1月の移籍市場が閉まる直前、アウジーリオはアルゼンチンへのフライトに飛び乗り、ラシン・クラブ(Racing Club)との交渉に全てを賭けたという。「我々ディレクターが時々、少し狂ったようにやること」と自嘲しつつも、「正しいアプローチを見つけて成功した」と結果に満足を示した。
2270万ユーロという投資は、インテルの近代史で最も重要な買い物になった。ラウタロはインテルで371試合に出場し、173得点54アシストを記録。7つのメジャータイトルを獲得し、クラブのキャプテンとしてチームを率いている。
今季は負傷に悩まされながらも、セリエA16得点で得点ランキング首位を走る。2023-24シーズンに続く2度目のカポカンノニエーレ獲得が視野に入っているが、今季20得点に届かなかった場合、ジャンルカ・ヴィアッリ(Gianluca Vialli)以来の「20得点未満の得点王」となる。
ラウタロの現行契約は2029年までだが、インテルはさらなる延長を検討しており、キャリアの残りをサン・シーロで過ごしてもらいたい意向だ。アウジーリオの「あと何年も一緒にいられることを願う」という言葉は、その計画を公にしたものと言える。
原文: "I took a flight to Argentina at the end of the January transfer window, risking everything. And I went all in, I tried to find the right approach, and we succeeded."
訳: 「1月の移籍市場が終わる頃にアルゼンチンへ飛んだ。全てを賭けて。オールインした。正しいアプローチを見つけようとして、成功した」
原文: "I'm happy that he is our captain. We've been enjoying him for a long time, and I hope for many more years to come."
訳: 「彼がキャプテンであることを嬉しく思う。長く楽しんできたし、あと何年も一緒にいられることを願っている」
2018年当時、2270万ユーロはインテルにとって決して小さな額ではなかった。アルゼンチンの若手FWへの投資としてはリスクを伴う判断であり、アウジーリオ自身が「全てを賭けた」と表現するほどの覚悟だった。8年後の今、173得点という数字がそのリスクへの完璧な回答になっている。1得点あたり約13万ユーロという計算は、現在の移籍市場の相場からすれば信じがたいコストパフォーマンスだ。しかもラウタロは得点だけでなく、54アシスト、キャプテンシー、7つのタイトルという付加価値も生み出してきた。テュラム(Marcus Thuram)のフリー移籍やチャルハノール(Hakan Calhanoglu)のフリー移籍と並び、マロッタ(Beppe Marotta)とアウジーリオのコンビが生んだ傑作の補強と言えるだろう。
今季のラウタロは度重なる負傷に苦しみ、フル稼働できたシーズンとは言いがたい。それでも16得点でセリエAの得点王レースをリードしている事実は、2つのことを示している。ひとつは、ラウタロの1試合あたりの得点効率がいかに高いかということ。もうひとつは、コリエーレが指摘した「トロ効果」——ラウタロがピッチにいるとき、周囲の選手のパフォーマンスも上がるという波及効果だ。ローマ戦でのテュラムのマン・オブ・ザ・マッチ、コモ戦での逆転勝利は、ラウタロの復帰と同時期に起きている。20得点に届かない得点王はヴィアッリ以来という記録的なシーズンになるかもしれないが、ラウタロの本当の貢献はゴール数だけでは測れない。
アウジーリオの「あと何年も一緒に」という発言は、ラウタロをインテルの長期的な軸として位置づける宣言だ。契約は2029年まで残っているが、さらなる延長を検討しているということは、ラウタロが30代半ばまでサン・シーロでプレーする未来を描いていることになる。この前提があるからこそ、エスポージト(Francesco Pio Esposito)の育成は「ラウタロの代替」ではなく「ラウタロとの共存」として設計されている。テュラムの残留交渉やヴラホヴィッチ(Dusan Vlahovic)のフリー移籍構想も、全てラウタロを頂点とした前線の階層のなかに位置づけられている。アウジーリオが8年前にアルゼンチンで賭けた2270万ユーロは、2026年の今もインテルの補強計画の起点であり続けている。
「全てを賭けてアルゼンチンに飛んだ」。アウジーリオの一言が、インテルの8年間を凝縮している。2270万ユーロの若者は、173得点のキャプテンになった。その物語に、まだ続きがあることを願わない者はいない。
記事タイトル: Inter Milan Sporting Director Hopes “We Will Enjoy Lautaro Martinez For Many More Years”
出典元記事URL: https://sempreinter.com/2026/04/21/inter-milan-chief-ausilio-hopes-enjoy-lautaro-many-years/
公開日: 2026/4/21
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年4月21日
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