
ジュゼッペ・マロッタ(Beppe Marotta)の嗅覚が、再び動いている。リンテリスタ(L'Interista)によれば、インテル・ミラノ(Inter Milan)の会長はユヴェントス(Juventus)のセルビア代表FWドゥシャン・ヴラホヴィッチ(Dusan Vlahovic)の契約延長交渉が停滞している状況を注視しており、6月の契約満了までに合意に至らなければフリー移籍での獲得に動く構えだ。テュラムをフリーで獲り、チャルハノールをフリーで獲った男が、今度はライバルクラブのエースを同じ手法で奪おうとしている——マロッタの「フリー市場」への執念は、衰える気配がない。
ヴラホヴィッチはユヴェントスとの契約延長を優先する意向を示しているが、現時点で合意には至っていない。契約は今年6月に満了を迎えるため、このまま交渉が決裂すればフリーエージェントとなる。マロッタはこの隙間に照準を合わせている。
マロッタのフリー移籍戦略はインテルの補強哲学の根幹をなすものだ。マルクス・テュラム(Marcus Thuram)をボルシア・メンヒェングラートバッハ(Borussia Monchengladbach)からフリーで獲得し、ハカン・チャルハノール(Hakan Calhanoglu)をACミラン(AC Milan)からフリーで引き抜いた実績がある。ヴラホヴィッチの獲得が実現すれば、同じ手法でライバルのユヴェントスからエースを奪うという、さらに大きなインパクトを持つ移籍になる。
財務面の論理も明快だ。テュラムを6500万ユーロ前後でニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)に売却し、ヴラホヴィッチをフリーで迎え入れれば、ストライカーの入れ替えに移籍金がかからない。テュラムの売却益は守備、中盤、サイドといった他ポジションの補強資金にそのまま回せる計算だ。
ただし、このシナリオはまだ具体的な段階にはない。ヴラホヴィッチがユヴェントスと合意する可能性は残されており、マロッタは交渉の推移を見守りながらチャンスを待っている状況だ。
テュラム、チャルハノール、ムヒタリアン——マロッタがフリー移籍で獲得した選手たちは、いずれもインテルの中核として機能してきた。特にテュラムは移籍金ゼロで加入し、今やクラブが6500万ユーロ以上の値札をつける資産に化けている。このビジネスモデルの成功体験が、ヴラホヴィッチへのアプローチの土台にあると考えられる。フリー移籍の場合、移籍金は不要だが高額な契約金と年俸が必要になる。しかしテュラムの売却益を年俸の原資に充てれば、数年分の人件費を吸収する余力は生まれる。マロッタが他のどのクラブよりもフリー市場に長けているのは、この「売って空けた枠をフリーで埋め、浮いた金を他に回す」というサイクルを一貫して回し続けているからだ。
仮にヴラホヴィッチがインテルに移籍した場合、その衝撃はピッチ上の戦力移動だけにとどまらない。スクデット争いのライバルからエースストライカーをフリーで引き抜くという事実は、セリエA全体のパワーバランスに地殻変動を起こす。かつてチャルハノールがミランからインテルにフリーで渡った際もミラノダービーの因縁が深まったが、ヴラホヴィッチの場合はその何倍もの反響があるだろう。ユヴェントスのファンにとっては到底受け入れがたいシナリオであり、クラブの面子に関わる問題でもある。ユヴェントス側が延長交渉をまとめきれない背景には、ヴラホヴィッチの年俸要求とクラブの財務規律の間にある溝があると推察されるが、インテルへの流出だけは何としても阻止したいというのがトリノ側の本音だろう。
このシナリオの最大の魅力は、ストライカーのポジションを入れ替えながら移籍金の収支をプラスにできる点にある。テュラムを6500万ユーロで売り、ヴラホヴィッチをフリーで迎えれば、その6500万ユーロはまるごと他ポジションの補強に使える。ソレに2000万〜3000万ユーロ、コネに4000万ユーロ、パレストラやホイビュアにも資金を振り向ける——こうした大規模な再建が、前線の入れ替えを起点にして財務的に成立する可能性が出てくる。もちろんヴラホヴィッチの年俸は決して安くはなく、契約金を含めた総コストはかなりの額になるだろう。それでも移籍金が発生しないという事実は、他のあらゆるポジションの補強計画にとって決定的な追い風になる。
ヴラホヴィッチがユヴェントスに残るか、フリーで去るか。その結末はまだ誰にもわからない。だがマロッタが待ち構えているという事実そのものが、ユヴェントスの交渉テーブルに無言の圧力を加えている。フリー市場の名人が三度、無から有を生み出す日は来るのか。
記事タイトル: Inter Milan Wait To Pounce As Juventus Struggle In Talks With Serbia Star Over Contract Renewal
出典元記事URL: https://sempreinter.com/2026/04/03/inter-president-marotta-vlahovic-juventus-talks/
公開日: 2026/4/3
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年4月3日
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