
最大の標的を失ったネラッズーリの代替候補リストが、さらに広がりを見せている。ガゼッタ・デッロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)の報道によれば、パレストラ(Marco Palestra)獲得を逃したインテル・ミラノ(Inter Milan)が、右WBの新たな候補としてローマ(Roma)のウェズレイ(Wesley)とフルミネンセ(Fluminense)のグガ(Guga)を選択肢に加えた。ドゥンフリース(Denzel Dumfries)の解除条項2000万ユーロと、パレストラ用に確保していた5000万ユーロを合わせ、他の選手を売却する前でも7000万ユーロの予算がある——ニコ・パス(Nico Paz)への再投資、カンビアーゾ(Andrea Cambiaso)やエンドイェ(Dan Ndoye)といった「贅沢な選択肢」、そしてブラジル人SBたち。喪失の痛手を、潤沢な原資で立て直そうとしている。
パレストラ喪失後のインテルの補強戦略が、複数の方向に広がっている。
まずパレストラの移籍条件が確定的になった。21歳のイタリア代表(Italy)の才能は、5000万ユーロを超え、ボーナス込みで6000万ユーロに達する可能性のある取引でチェルシー(Chelsea)に加入する。パレストラは5〜6年のチェルシー契約で、総額3000万ユーロを手にする見込みだ。
これはインテルにとって大きな痛手だが、明るい材料もある。
ドゥンフリースの解除条項2000万ユーロと、パレストラ用に確保していた5000万ユーロを合わせ、他の選手を売却する前でも7000万ユーロの予算がある。この潤沢な原資が、複数の選択肢を可能にしている。
コリエーレ・デッロ・スポルト(Corriere dello Sport)は、パレストラがサン・シーロに来ないことで、インテルがレアル・マドリード(Real Madrid)からニコ・パスを約6000万ユーロで獲得する可能性を示唆している。
ただし、右WBの補強は依然として必要だ。インテルはこのポジションで「贅沢な選択肢」を評価している。ユヴェントス(Juventus)のカンビアーゾ、ノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)のエンドイェ(ともに約4000万ユーロ)が候補で、フラッテージ(Davide Frattesi)を選手+現金の交換に使う可能性もある。フィオレンティーナ(Fiorentina)のドド(Dodo)も候補だ。
そしてガゼッタが新たに報じたのが、ローマのウェズレイだ。ローマはFFP(ファイナンシャル・フェアプレー)対応で月末までに資金調達が必要だが、ガスペリーニ(Gian Piero Gasperini)監督は万能なブラジル人を非売品と見なしている。特に来季のCL(チャンピオンズリーグ)復帰を控え、手放したくない事情がある。
もう一人のブラジル人SBもインテルに売り込まれた。フルミネンセの27歳のグガだ。彼はポルトガルのパスポートを持つため、クラブの非EU枠にカウントされない利点がある。
CB補強については、ウディネーゼ(Udinese)のソレ(Oumar Solet)が第一候補のままだ。ただしガゼッタによれば、ソレがアトレティコ・マドリード(Atletico Madrid)に移籍した場合、チェルシーのトレヴォ・チャロバー(Trevoh Chalobah)が再び候補として浮上する可能性がある。
パレストラ喪失の痛手のなかで、インテルが7000万ユーロの原資を手元に持つという事実は、夏の補強の自由度を大きく広げている。ドゥンフリース売却の2000万ユーロと、パレストラ用に確保していた5000万ユーロ——この資金を、他の選手を売却する前から使える状態にあることは、市場での交渉力を高める。この潤沢な原資が、2つの大きな選択肢を生む。第一に、ニコ・パス(約6000万ユーロ)への再投資だ。右WBではなく攻撃的MFに大型投資し、ジョーンズ(Curtis Jones)を諦めて創造性を補強する路線。第二に、右WBに「贅沢な選択肢」(カンビアーゾ、エンドイェ)を獲得しつつ、残りを他のポジションに振り向ける路線だ。パレストラを失った悲観論のなかで、見方を変えれば、インテルは「使える資金が明確になった」とも言える。問題は、この資金をどう配分するかという優先順位の判断だ。マロッタ(Beppe Marotta)とアウジーリオ(Piero Ausilio)の戦略眼が、改めて試される。
ガゼッタがウェズレイを候補に挙げつつ、ガスペリーニが彼を非売品と見なしているという情報は、ローマの内部の矛盾を示している。ローマはFFP対応で月末までに資金調達が必要であり、コネ(Manu Kone)やエンディカ(Evan Ndicka)の売却が取り沙汰されてきた。しかし、ガスペリーニはウェズレイを「来季のCL復帰に不可欠」として手放したくない。クラブの財政的必要性と、監督の戦力維持の希望が衝突する構図だ。この種の内部対立は、移籍交渉の不確実性を生む。ローマがFFPの期限に追われ、他の選手(コネやエンディカ)の売却で目標額に届かなければ、最終的にウェズレイの売却を迫られる可能性もゼロではない。インテルにとっては、ローマの財政状況の推移を注視しつつ、ウェズレイが「売却可能」に転じる瞬間を待つ戦略が考えられる。ただし、ガスペリーニの強い意向がある以上、ウェズレイは「可能性は低いが、状況次第」の候補という位置づけだ。
フルミネンセのグガが「ポルトガルパスポートで非EU枠にカウントされない」という点は、移籍市場で見落とされがちだが極めて実務的な価値を持つ。セリエA(Serie A)の各クラブには非EU圏選手の登録枠に制限があり、ブラジル人選手の獲得はこの枠を消費する。しかし、グガがポルトガルのパスポートを持つなら、EU選手として登録でき、貴重な非EU枠を温存できる。これは、ラウタロ(Lautaro Martinez)、ラウタロ・リベロ(Lautaro Rivero)といった南米選手を抱えるインテルにとって、編成上の柔軟性をもたらす。さらに、グガは27歳でClub World Cupでフルミネンセの準決勝進出を経験するなど、大舞台での実績もある。「売り込まれた」選手という立場上、移籍金も抑えられる可能性が高い。カンビアーゾやエンドイェの4000万ユーロ級の「贅沢な選択肢」と比較すれば、グガは「手頃で実務的」な代替案だ。マロッタ流の「掘り出し物」を見つける嗅覚が、グガのような選手の発掘につながる。
パレストラを失っても、インテルには7000万ユーロと、複数の選択肢がある。ニコ・パスへの大型再投資か、カンビアーゾやエンドイェの「贅沢な選択肢」か、それともウェズレイやグガのような現実的な候補か。ローマのFFP事情、ブラジル人SBの売り込み、チャロバーの再浮上——喪失の痛手のなかで、夏の補強の地図はむしろ広がっている。マロッタとアウジーリオの真価が問われるのは、まさにこうした逆境の局面だ。インテルの夏は、最大のピースを失って、新たな可能性へと開かれている。
記事タイトル: Wesley and Guga added to Inter’s list of Palestra alternatives, Chalobah re-emerges
出典元記事URL: https://football-italia.net/wesley-and-guga-added-to-inters-list/
公開日: 2026/6/25
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年6月25日
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