
かつてネラッズーリの最前線に立った男が、堂々と相手の勝利を願った。元インテルFWのエルナン・クレスポは、ガゼッタのインタビューで「インテリスタは許してくれるだろう」と前置きし、パルマを応援すると宣言している。現地10日18時、サン・シーロで始まる一戦は、彼にとって「心の試合」。栄光の古巣と、愛する第二の故郷に引き裂かれた元ストライカーの胸の内。
2026年10月10日朝、Calciomercato.comがガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)に載ったエルナン・クレスポ(Hernán Crespo)のインタビューを伝えた。クレスポはアルゼンチン出身の元FWで、現在はメキシコ、グアダラハラのアトラス(Atlas)を率いる。パルマとインテルの両方でプレーした、いわゆる「ダブル・エクス」の立場から今夜のセリエA第6節を語った。
パルマには1996年夏にリーベル・プレートから加入し、そこで名を上げたという。ブエノスアイレスに次いで「自分の街」と感じており、短期間ながらクラブの副会長も務めた。インテルでは2000年代初頭にプレーし、「とても居心地が良かった」と振り返る。それでも結論は揺るがず、パルマ支持は「愛の問題」だと言う。
インテルが強いことは認めている。ただし「サッカーでは強い方がいつも勝つとは限らない」とも付け加え、パルマの新センターフォワード、ロメロに「いたずら」を期待した。さらに話題は、21歳で初めて立ったサン・シーロの記憶へ。開始1分に半ボレーで決めたが、パルマは1対3で敗れ、当時の指揮官アンチェロッティが批判にさらされたという。
原文: "Gli interisti mi perdoneranno, ma è una questione d'amore."
訳: 「インテリスタの皆さんは許してくれるだろう。これは愛の問題なのだ」
原文: "I nerazzurri sono superiori, su questo non c'è alcun dubbio, però nel calcio non vincono sempre i più bravi."
訳: 「ネラッズーリのほうが上だ。それは疑いようがない。だがサッカーでは、常に強い者が勝つわけではない」
インテルは10月に7試合を消化する過密日程に入っており、疲労管理が焦点になっているのは当サイトでも伝えてきた通りだ。Calciomercato.comの予想先発ではラウタロ・マルティネス(Lautaro Martínez)の出場は微妙とされ、起用を抑える可能性も報じられている。主力を休ませる判断が働けば、パルマにとって付け入る余地は広がるかもしれない。クレスポが名指しした新CFロメロが「いたずら」の主役になれるかが、番狂わせの鍵と考えられる。
アンチェロッティが批判を気にするなと励まし、ポジションは君のものだと繰り返したという挿話は、21歳の点取り屋に必要だったものを示している。いまのインテルで言えば、ピオ・エスポージト(Pio Esposito)のような若いFWを導く論理にも通じるものがあるのかもしれない。もっとも元記事は昔話であり、現在のインテルへの直接の言及ではない。そこは区別して読みたい。成功した点取り屋の言葉には説得力があるが、起用の判断を下すのはあくまで現監督である。
インテルに感謝しながらパルマを選ぶ姿勢は、古巣への敬意と愛情が両立し得ることを示す。サポーターの多くは、この率直さを裏切りとは受け取らないのではないか。むしろ試合前に敵味方の物語が増えることは、サン・シーロの夜を厚くする。かつて両クラブで得点を重ねた男が、いまは外から90分を見つめる。その距離感こそ、ダブル・エクスだけが語れる味わいだ。インテルにとっては勝って当然とされる一戦だけに、こうした余談が、重圧と隣り合わせの空気を和らげる役目を果たすかもしれない。
試合前の愛の告白は、結果次第でただの前振りにも伏線にもなる。クレスポの言う「いたずら」はサン・シーロで実現するのか。それとも、強い方が勝つという当たり前が静かに証明されるのか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月10日
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