
インテルがピッチの外でも動いている。トゥットスポルトによれば、クラブはアタランタとともに、連盟の法制部門を率いるヴィリョーネをFIGCの新事務局長に推している。決めるのは特別管理者のマラゴ。スクデット獲得後のホーム初戦でピッチ上に姿を見せたことが、いまや批判の種にもなっている。グラウンドの外で進む、もうひとつの勝負。
2026年10月10日11時1分(伊時間)、Calciomercato.comがトゥットスポルト(Tuttosport)の記事を伝えた。イタリアサッカー連盟(FIGC)の事務局長ポストで、前任のマルコ・ブルネッリ(Marco Brunelli)の後任選びが進んでいる。浮上しているのは、連盟の法制部門を率い、スポーツ司法規程の起草にも関わったジャンカルロ・ヴィリョーネ(Giancarlo Viglione)。元記事は、ガブリエーレ・グラヴィーナ(Gabriele Gravina)の側近とも記している。
推す側にはインテル(ジュゼッペ・マロッタ/Giuseppe Marotta)とアタランタ(ペルチャッシ家)が名を連ね、選手会のアソカルチャトーリ、監督協会のアソアッレナトーリも支持に回っているという。一方で懸念もある。インテル対トリノ戦、つまりスクデット獲得後のサン・シーロでの初ホーム戦に、ヴィリョーネがピッチに立っていたことへの批判。LND(全国アマチュアリーグ)は反対とされ、セリエBとCは、過去にセリエCの選挙に間接的に関わった経緯もあって冷ややか。セリエAの一部クラブにも留保があるという。
最終判断は、コミッサリオ(特別管理者)のジョヴァンニ・マラゴ(Giovanni Malagò)が握る。いまは「確信」を持っているが、内部昇格の案もあり得るとされる。代替候補には、側近のルカ・ベルガミーニ(Luca Bergamini)の名が挙がる。形式上は連邦評議会も関わるが、マラゴには単独で動く権限があり、選挙の前に交代を済ませたい意向で、結論には数日かかる見通しだ。
事務局長は日程や規則の運用など、クラブと連盟をつなぐ実務の要にあたる。顔と考え方を知る人物がそのポストに就けば、調整が進めやすくなると考えるのは自然だろう。マロッタが政治的な動きにも長けているのは周知の通りで、今回の支持表明もクラブの利害と無関係とは言い切れない。ただし具体的に何を狙っているのか、元記事は触れておらず、推察の域を出ない。アタランタと歩調を合わせている点からは、セリエAの中堅上位クラブの発言力を高めたい思惑も見え隠れするが、これも断定はできない。
王者のホーム初戦で、連盟の人間がピッチにいた。その光景が、中立性への疑問を呼んだ可能性がある。インテルとの近さが目立つほど、他クラブや下部リーグからは「特定クラブに寄り過ぎている」と映りかねない。LNDやセリエB、Cの反応が冷たいとされるのも、そうした構図を映しているのではないか。支持の厚さと、反発の根の深さが同居している。選手会と監督協会が支持に回っていることは追い風だが、アマチュアから下部リーグまでを束ねる側の理解を得られなければ、連盟内での求心力は弱まると考えられる。
マラゴが現時点でヴィリョーネに傾いているとしても、内部昇格案が残るのは、反対論を無視できない証拠とも読める。選挙前に決着させたい意向なら、短期間で足場を固める必要がある。インテルが推した人事が実現すれば、クラブにとって影響力の証になるが、失敗すれば貸しを作れず、批判だけが残るリスクもあると考えられる。クラブの公式な立場が元記事で示されていない以上、今後の発言や続報を待って評価を改める必要がある。マラゴの動き次第では、構図が一気に変わることもあり得る。
ピッチの外にも、勝ち筋を探す戦いがある。インテルが推す一手は連盟の信頼を得るのか、それとも波紋だけを残すのか。今夜のパルマ戦の陰で進むこの人事の行方も、数日のうちに結論が見えてくるはずだ。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月10日
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