
スクデット獲得から10日、5月13日のコッパ・イタリア(Coppa Italia)決勝を前にして、伝説の元DFが古巣の現在地を語った。マルコ・マテラッツィ(Marco Materazzi)がガゼッタ・デッロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)のインタビューで、ラツィオ(Lazio)戦の見立てを率直に示した。「インテル・ミラノ(Inter Milan)は強い、肉体的にも精神的にも。彼らには一つの目標がある——日曜にミラノで2つのカップをパレードすることだ」——2007年のローマ(Roma)戦敗北という個人的な悔恨を抱える52歳の元守備の鬼が、教え子のクリスティアン・キヴ(Cristian Chivu)監督の戴冠とテュラム(Marcus Thuram)の復活劇に込めた万感の言葉が、決勝当日のサン・シーロに届く。
ガゼッタが伝えたマテラッツィのインタビューは、決勝に向けたインテルの状況を多角的に整理する内容だった。
まず本命予想について。「土曜のセリエA(Serie A)でのプレビューはいくつかの示唆を与えてくれた。電源を切らないインテルを見た。目標を持ち、それに到達し、アクセルを緩めなかった。可能な全てを征服しようと決意したチームだ。悪い決断がほとんど下されないクラブだ」と、土曜の3-0勝利を踏まえた高評価を示した。
注目すべきはキヴ監督への絶大な信頼だ。「多くのインテルファンに、クリスティアンがシーズン序盤にこれだけ達成できるとは信じなかっただろうと賭けてもいい。私はずっと一つのことを言ってきた——『心配しないで、彼は自分のしていることを分かっている』と」
マテラッツィが今季最も称賛したのはテュラムだった。「テュラムの旅路を私は本当に誇りに思っているし幸せだ。彼は少し批判され、その資質が疑われた。あの時期、私はマルクスに諦めるな、自分がどれだけ強いかを思い出せと多くのメッセージを送った」と、苦しんだ時期に自ら励ましの言葉を送り続けたことを明かした。
ラウタロ(Lautaro Martínez)についても感謝を表明。「セリエAだけで17得点を挙げた男には『ありがとう』と言わなければならない。ボドー/グリムト(Bodo/Glimt)の2nd legを欠場せざるを得なかった怪我は残念だった。あの試合に出場していれば、インテルのチャンピオンズリーグ(Champions League)の物語は別のものになっていたかもしれない」
そしてニコロ・バレッラ(Niccolo Barella)への評価も特筆すべきだ。「多くがピークを過ぎたと考えた時期に、彼は自分が何者かを思い出した。W杯(FIFA World Cup)でのイタリア代表(Italy)敗退を心理的に背負いながらも、最高の特質を発揮し、重要なゴールを挙げ、時にはキャプテンマークを巻いて大舞台に立った。本物のバレッラが戻ってきた」
ラツィオに対しても敬意を込めた評価を示した。「彼らは今年のコッパ・イタリアでの歩みを誇りに思うべきだ。シーズン序盤、彼らが決勝に到達することに1ユーロを賭けた者は誰もいなかった。だが彼らには経験豊富な監督がいる。一発勝負では何でも起こり得る」
最後にコッパ・イタリアへの個人的な感情を語った。最大の悔恨は2007年のローマ戦の2試合制決勝での2-6敗戦(通算4-7)。最も大切な記憶は2010年の三冠時の優勝——「私はあのコッパ・イタリアの全試合に出た。ジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)はいつも私に自信を与えてくれた」と振り返った。
原文: "I'm so happy and proud of Thuram's journey. He's been criticised a bit and his qualities have been doubted. I sent Marcus a lot of messages during that time, telling him not to give up and to remember how strong he is."
訳: 「テュラムの旅路を私は本当に誇りに思っているし幸せだ。彼は少し批判され、資質が疑われた。あの時期、私はマルクスに諦めるな、自分がどれだけ強いかを思い出せと多くのメッセージを送った」
原文: "I bet many Inter fans that they wouldn't have believed Cristian could achieve all this at the beginning of the season. I've always said one thing: 'Don't worry, he knows what he's doing'."
訳: 「多くのインテルファンに、クリスティアンがシーズン序盤にこれだけ達成できるとは信じなかっただろうと賭けてもいい。私はずっと一つのことを言ってきた——『心配しないで、彼は自分のしていることを分かっている』と」
原文: "Inter will go onto the pitch and prove their case because they have that potential. I imagine Inter will be strong physically and mentally. And they will have one single goal: To parade two cups in Milan on Sunday."
訳: 「インテルはピッチに出て自分たちを証明する、彼らにはそのポテンシャルがある。インテルは肉体的にも精神的にも強いだろうと想像する。そして彼らには一つの目標がある——日曜にミラノで2つのカップをパレードすることだ」
マテラッツィがテュラムの苦しい時期に直接メッセージを送り続けたという告白は、インテルというクラブが持つ「家族のような絆」を象徴している。マテラッツィは現役を退いて久しいが、現役の選手と個人的につながり、批判の集中砲火を浴びている時期に励ましの言葉を送り続けた。これは公式の支援者やクラブ幹部の役割ではなく、純粋な個人的な関係性だ。テュラムが3月の代表ウィーク明けから5試合連続得点を含む爆発的なパフォーマンスで覚醒し、最終的にクラブが「売却決定」から「売却不可」へと方針を逆転させた背景には、こうした見えない人間関係のサポートも一因にあったかもしれない。マテラッツィの言葉は、テュラム本人だけでなく、インテルの「家族の文化」が機能していることを示すエピソードでもある。
マテラッツィが「クリスティアンは自分のしていることを分かっている」と一貫して言い続けたという証言は、2人の個人的な絆を踏まえれば自然な発言だ。2人は2009-10シーズンの三冠時のチームメイトだった。マテラッツィがインタビューの後半で語ったモウリーニョとの絆——「2年契約のオファーを2分後に受諾した」「決勝の2日前にモウリーニョが『決勝に出たいか?』と聞いてきた」——というエピソードは、当時のインテルの選手たちが指揮官との間に築いていた強い信頼関係を物語る。その同じチームに在籍したキヴが、今度は監督として同様の信頼関係を構築している現状を、マテラッツィは誰よりも内側から理解している。「アヤックス(Ajax)時代、20歳でキャプテンを務めた頃から内面に何かを持っていた」という証言は、選手時代のキヴが既にリーダーとしての資質を持っていたことを伝える貴重な歴史的証言だ。
マテラッツィが個人的な記憶として共有した2つの決勝——2007年の2-6敗戦と2010年の優勝——は、コッパ・イタリア決勝という舞台の特殊性を浮き彫りにする。「スクデットを獲った直後で酔っていたのかもしれない」と冗談混じりに振り返った2007年の敗戦は、優勝チームが油断する危険性への警告とも読める。土曜にラツィオを3-0で破ったインテルにとって、最も恐れるべきはまさにこの「予行演習で勝った油断」だ。一方で、2010年のコッパ優勝が「チャンピオンズリーグ優勝に匹敵する価値があった」とマテラッツィが語る背景には、モウリーニョから「決勝に出たいか?」と尋ねられた瞬間の信頼関係がある。コッパ・イタリアという大会は、トロフィーの重さ以上に、選手と監督の絆を最高の形で表現する舞台になり得る——マテラッツィの個人史が、その本質を伝えている。
「日曜にミラノで2つのカップをパレードする」——マテラッツィの最終予想には、ファンとしての願いと、選手としての経験に基づいた冷静な分析が同居している。テュラムへの励まし、キヴへの信頼、ラウタロへの感謝、バレッラへの注目。決勝当日の朝、サン・シーロのレジェンドが古巣に贈った言葉が、ローマの夜の90分にどう繋がるか。Forza Inter、もう一つのカップへ。
記事タイトル: Materazzi: ‘Inter want to parade two trophies, nobody would have bet €1 on Lazio’
出典元記事URL: https://football-italia.net/materazzi-inter-want-to-parade-two-trophies/
公開日: 2026/5/13
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スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年5月13日
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