
勝ちたいのは、どちらか一方ではない。昨季のセリエA最優秀選手に選ばれたフェデリコ・ディマルコは、スクデットとチャンピオンズリーグのどちらを選ぶのかと問われ、迷わず答えを返した。自らのアシスト記録も「過去のこと」と片づけ、視線はすでに次の戴冠に向いている。代表ウィーク明け、左サイドの鉄人が口にした言葉の温度とは。
FCInterNewsは10月7日夜、ミラノのスクオーラ・ミリターレ・テウリエで開かれたプレミオ・ジェントルマン・フェアプレーの席で、フェデリコ・ディマルコ(Federico Dimarco)が語った内容を伝えた。ディマルコは最後に登壇したゲストで、取材はシモーネ・トーニャ(Simone Togna)が現地で行っている。インテルは昨季、キブ(Cristian Chivu)監督のもとでスクデットとコッパ・イタリアの国内2冠を達成しており、ディマルコは2025-26シーズンのセリエA最優秀選手として紹介された。
話の軸は三つある。まず個人記録について。多くのアシストを挙げられたのは、ゴールを決めてくれる優れたFWが4人いるチームだからだと強調し、記録は喜びつつも過去の話として、新しい目標と新しいタイトルに意識を移している。次にコンディション。小さな膝の問題があったものの、代表ウィーク中の調整で回復したと明かし、再開後はより強く走り出したいと語った。最後に、スクデットかチャンピオンズリーグかという選択を迫られた場面だ。「選手たちは選んだのか」と聞かれ、ディマルコは「No」とだけ答えた。
原文: "Come dico sempre, i record personali si ottengono grazie alla squadra."
訳: 「いつも言っているように、個人の記録はチームのおかげで生まれるものです」
原文: "Ma questo è il passato, ora bisogna pensare al presente, a nuovi obiettivi, e a nuovi trofei"
訳: 「でもそれは過去のこと。いまは現在を考えて、新しい目標、新しいトロフィーを目指さなければなりません」
ディマルコは自らのアシスト記録を、4人のFWへの感謝に変換してみせた。謙遜の形をとっているが、見方を変えれば、攻撃陣の層の厚さを誰より実感している選手の言葉でもある。クロスやセットプレーの供給役が最も恩恵を受けるのは、ゴールを決めきれる受け手がいるチームだ。本人は発言の中で具体的な数字や名前を挙げていないが、前線との連動を重んじる姿勢は一貫している。その連携が今季も続くかどうかが、個人記録の更新以上に、インテルの攻撃力を測る目安になると考えられる。
ディマルコは膝の問題を「小さな躓き」と表現し、代表ウィーク中に回復したと話した。詳しい症状や期間は元記事に書かれていないため、実際の状態は10日のパルマ戦(18時開始)でのピッチ上の動きから確かめることになるだろう。左サイドを任される選手に長い離脱が出ていない点は、チームにとって朗報と言えそうだ。本人の口調からは、再開後に向けた手応えがうかがえる。ただし、再開直後の試合で負荷をどう管理するかは、キブ監督の判断に委ねられると推察する。
「選んだのか」という問いに「No」で返した点は、読み方が分かれるところだ。昨季の国内2冠で自信を深めた結果の強気とも、どちらも獲るという覚悟の表明とも受け取れる。優先順位を口にしないことで、国内外の両方に全力を向ける姿勢を示したのではないかと考えられる。もっとも、日程が過密になれば現実的な取捨選択を迫られる局面もありうる。この言葉が単なる決意表明で終わるのか、それとも有言実行の宣言になるのかは、これからの数カ月が教えてくれる。
選ばない、という選択がある。国内と欧州の両方を獲りに行くという宣言は、威勢のよさと紙一重だ。その言葉を結果で裏づけられるかどうか。ディマルコの左足に、ネラッズーリの野心が託されている。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月8日
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