
守備が崩れるたび、手放した男たちの名前が浮かぶ。ブルッヘ戦で4失点を喫したインテルの最終ラインを、ジュゼッペ・ベルゴミは「純粋なマーカーを2人失った」と評した。そのアチェルビはいまも所属先がなく、デ・フライはギリシャへ渡り、ダルミアンは土曜、ボローニャの一員として古巣と向き合う。皮肉な巡り合わせである。
発端は、元インテル主将のジュゼッペ・ベルゴミ(Giuseppe Bergomi)がガゼッタ・デッロ・スポルト紙で語った言葉だ。ブルッヘ戦(3対4)を受け、彼はインテルがフランチェスコ・アチェルビ(Francesco Acerbi)とステファン・デ・フライ(Stefan de Vrij)という「人を捕まえる」タイプの守備者を2人失い、その後釜が埋まっていないと指摘した。夏に加わったジョン・ストーンズ(John Stones)については「そういうタイプの選手ではない」とも述べている。
では、その2人はいま何をしているのか。Calciomercato.comによれば、1988年生まれのアチェルビは契約満了でインテルを去ったまま、現時点でも無所属だ。昨夏はシモーネ・インザーギとの再会が噂されたアル・ヒラル行きが実現せず、ジェノア、モンツァ、トリノ、ボローニャが探りを入れたという。ここにきて、Sportitaliaの情報としてサッスオーロが関心を示していると同紙は伝えた。ローン組のフェッデ・ライセンが膝の前十字靭帯を断裂して今季絶望となったことが背景にある。アチェルビは2013年から5シーズン、サッスオーロで173試合に出場した過去を持つ。
一方のデ・フライは、フリーでギリシャのパナシナイコスへ移籍し、同紙の集計でここまで14試合に出場、1アシスト、出場時間は1264分。そしてマッテオ・ダルミアン(Matteo Darmian)は、無所属期間を経てボローニャに加入した。10月11日のレッチェ戦(2対1でボローニャが勝利)で移籍後初出場を果たし、ラファエレ・パッラディーノ(Raffaele Palladino)監督は右サイドの3バックとして90分間起用している。インテルとボローニャの試合は、17日18時にキックオフを迎える。
原文: "L'Inter ha perso due marcatori puri come Acerbi e de Vrij, che non sono stati sostituiti."
訳: 「インテルはアチェルビとデ・フライという2人の純粋なマーカーを失い、その穴は埋まっていない」
原文: "Gli servono i primi minuti per prendere dimestichezza con i compagni, poi è solido."
訳: 「最初の数分は仲間に慣れる時間が必要だが、そのあとは堅実だ」(TuttoMercatoWEBによるダルミアン評)
3人はいずれも、移籍金なしでチームを離れた。経営面では妥当な判断だったと言える。ただ、クラブが穴を埋めきれていないというベルゴミの見方を借りれば、無料で去った経験豊富な守備者の価値が、後から効いてきた構図にも見える。もっとも、これはあくまで一OBの見立てで、クラブ側の意図は元記事からは読み取れない。
ベルゴミは問題の所在をアカンジ、バストーニ、ビセックには置かず、オープンスペースでの守備の難しさと、そこを守る形の不在に置いた。守備陣は試合を読む力はあるが、守ってあげる仕組みが要る、という趣旨だ。キブ監督が前向きで攻撃的なサッカーを目指している以上、最終ラインが空いたスペースで勝負する場面は増えると考えられる。対人で潰せる駒を戻すのか、それとも仕組みで補うのかが、今後の分かれ目になりそうだ。
ダルミアンは1989年生まれで、12月に37歳になる。TuttoMercatoWEBは初戦に6点をつけ、堅実さを評価した。パッラディーノ監督が故障者を補うために無所属の古参を即戦力として迎えた事実は、経験値の市場価値を示している。もしこの日、ダルミアンが古巣戦のピッチに立てば、元記事には確認がないものの、インテルのファンにとっては複雑な90分になるかもしれない。
守備の穴を指摘された夜に、穴を空けた張本人たちの近況が並ぶ。無所属のアチェルビが次にどこで笛を聞くのか。ダルミアンの古巣戦で、インテルの守備は答えを出せるだろうか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月17日
© 2025 nero15.dev. All rights reserved.
