
0-0の試合後に、コモの監督は意外な名前を口にした。ガスペリーニのローマを最も苦しめたチームはどこか。セスク・ファブレガスは、数的優位を生かせなかった悔しさのすぐ後で、シモーネ・インザーキ時代のインテルを手本として挙げた。指揮官が代わっても、他クラブの教科書には前の時代の青と黒が今もしっかり残っている。
10月11日のセリエA第6節、コモ対ローマは0-0に終わった。FC Inter 1908によると、セスク・ファブレガス(Cesc Fàbregas)監督は試合後のDAZNで、まずこの結果を「両チームとも多くの人数をかけて攻めるのに、0-0は普通ではない」と振り返った。退場者が出て流れが変わった一戦だった。ローマ側の退場者はマレン(Malen)で、ガスペリーニ監督の談話記事とL'Interistaの見出しから分かる。
ファブレガスは、11対11だった最初の60分を「自分がコモに来てからローマと戦った中で最高の試合」と評価した。守備面の内容を特に強調しつつ、数的優位を生かす場面では「もっと辛抱が必要だった」と悔やんだ。反撃を受けなかった点は収穫に挙げ、カケレ(Caqueret)にも「素晴らしかった」と賛辞を送った。
話題がインテルに及んだのは、その後だ。見出しによれば「最高のチームは?」という問いに対して、彼は「インザーキのインテル」と答えている。ガスペリーニを最も苦しめたチームだと述べ、どうやって痛手を与えていたのかを分析し、それを学んで再び挑んだ、と話した。
原文: "La migliore squadra, l'Inter di Inzaghi, è quella che ha fatto più male a Gasperini per come giocava,"
訳: 「最高のチームはインザーキのインテルだ。あのチームの戦い方こそ、ガスペリーニに最も痛手を与えた」
原文: "Nei primi 60', in 11 vs 11, è stata la miglior partita con la Roma che abbiamo fatto da quando sono qui io,"
訳: 「最初の60分、11対11の時間帯は、私が来てからローマと戦った中で最高の試合だった」
インテルはキブ体制で戦い、FC Inter 1908の見出しでは、Skyのボルギが「インザーキからキブへ、変身は完了した」と評している。それでも、他クラブの監督が「ローマを倒すための教材」にしているのは前任者のインテルだった。ファブレガスの言葉は、前体制のスタイルが今も戦術の共通言語として生きていることを示すと考えられる。インザーキのインテルが何をしていたかの具体像は元記事では語られておらず、その分析の中身はこの先の談話を待ちたい。
ファブレガスは、11人対11人の60分に手応えを得た一方、退場後は辛抱が足りなかったと認めている。「戦術を整えても、そのあとで挑む勇気がなければ駄目だ」という趣旨の発言もあり、ピッチで人数をかけて攻める意志を選手に求めたことがうかがえる。コモとローマが勝ち点を伸ばせなかった結果、勝利したインテルとの差は広がった。内容に自信があるだけに、勝ち点2を落とした悔しさは大きく、次戦への課題として意識しているのではないか、と推察する。
ファブレガスは2025年夏にインテルからの打診を断っている(既報:2026-10-05_fabregas-no-inter-trento-scudetto-giovani)。その彼が、インザーキ時代のインテルを手本として語る構図は興味深い。断った事実と、手本として敬意を払う姿勢は矛盾しない。自分のチームを磨く参照先として見ているのか、将来への含みがあるのかは元記事からは分からず、過剰な読み込みは避けたい。ただ、若手に居場所を与える姿勢を語る点は、育成を重んじるクラブ像として響き合う可能性がある。
断った相手を手本にする。ファブレガスの言葉には、敬意と悔しさが同居していた。王者インテルの背中を、コモはいつか追い越せるのか。それとも、学び続ける立場のままか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月11日
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