
37歳のベテランが、ひと言だけ棘を刺した。パルマ戦で3-0の勝利を手にしたヘンリク・ムヒタリアンは試合後、チームのチャンピオンズリーグへの思いを問われて「笑ってしまう記事がある」と返した。笑われる覚悟で語るのが野心なら、それを笑う側は何を見ているのか。王者の中盤に漂う、静かだが確かな反骨心。ミラノの夜に残った一言。
10月10日のパルマ戦後、ヘンリク・ムヒタリアン(Henrikh Mkhitaryan)はSport Mediasetの取材に応じた。TuttoMercatoWEB(イヴァン・カルディア記者)が同日23時53分に報じ、FC Inter 1908も11日朝に伝えている。質問は、チームメイトやクラブ幹部が口にする「CLの夢」がどこから来るのか、というものだった。
ムヒタリアンはこう返した。チームは4年前から全ての大会で戦うと言い続けてきた。その都度、笑ってしまうような記事を目にする。直近3年のうち2度、CLの決勝まで進んで優勝は逃したが、これを野心と呼ばずに何と呼ぶのか、と。そして次の2つのホーム戦について、勝ち点を積んで良い順位を確保する必要があるとも語った。FC Inter 1908は、質問者がこの2試合を上位8チーム入りの鍵だと位置づけたと伝えている。
試合そのものについては、3週間の中断明けで簡単ではなかったが、3点を奪い試合を管理したと説明した。自身のオーバーヘッドが決まらなかった場面は「不運だったが、勝利を喜んでいる」と笑った。起用時間への考えも明快で、90分でも60分でも15分でも構わないという。負傷中のカーティス・ジョーンズとジョン・ストーンズへの気遣いも見せた。
原文: "Ogni volta diciamo le cose e ogni volta ci sono degli articoli che fanno ridere"
訳: 「僕らが何か言うたびに、笑ってしまうような記事が出る」
原文: "si chiama essere ambiziosi"
訳: 「それを野心的であると呼ぶんだ」
FC Inter 1908によれば、質問者はチームメイトやマロッタ(Marotta)がCLを「夢」と表現している点に触れた。ムヒタリアンはそれを「野心」と言い換えている。夢は願望、野心は行動を伴う目標だ。勝てなかった2度の決勝を理由にためらうのではなく、挑み続けると言い切ったところに、37歳のベテランの気概がにじむと考えられる。批判の矢面に立つクラブに代わって、ロッカールームの空気を言葉にした側面もあるのではないか。
ガゼッタの記事をFC Inter 1908が伝えたところでは、インテルは次の中断までの29日間で9試合を戦う。ムヒタリアンが出場時間にこだわらないと明かしたのは、この日程を勘案した発言とも読める。ジョーンズとストーンズが負傷中のなか、経験豊富なMFの役割は、先発でも途中出場でも大きいと考えられる。ただし、実際の起用はキブ次第で、元記事には具体的な計画は書かれていない。出場時間に不満を見せず、チームのために動くと語る姿勢は、ロッカールームの雰囲気を保つ意味でも小さくない材料と考えられる。
直近3年でCL決勝に2度進んだという事実は、本人の発言のとおりだ。決勝は2023年と2025年だったと記憶しているが、これは背景知識で、元記事に年の記載はない。届かなかった優勝への渇望は、8月のガゼッタ独占インタビューでも本人が語っていた(既報:2026-08-06_mkhitaryan-nessuna-garanzia-champions)。同じ思いを、今回は報道への反論という形で表に出したと考えられる。
笑われた野心は、やがて笑い話になるのか、それとも勲章に変わるのか。言葉の重さを決めるのは、結局のところピッチだけだ。ムヒタリアンの本気は、次のホーム2連戦で試される。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月11日
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