
比べる相手が悪すぎる、と言いたくなる。それでも数字は嘘をつかない。21歳の[[ピオ・エスポージト]]が、イタリア代表の最初の11試合で積み上げたゴールは6。かつてアズーリの看板を背負ったストライカーたちが、同じ時期に残した記録を軽々と越えている。ミラノの若き9番に向けられる視線は、もう「有望株」のそれではなく、歴史との比較に入った。
『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙(La Gazzetta dello Sport)は10月1日付で、ピオ・エスポージト(Francesco Pio Esposito)がイタリア代表の新世代の「柱」になったと伝えた。FCInterNewsの紙面要約が紹介している。GKのジャンルイジ・ドンナルンマ(Gianluigi Donnarumma)、MFのサンドロ・トナーリ(Sandro Tonali)と並ぶ存在という位置づけだ。
根拠のひとつが起用法である。ベルギー戦の3日後に行われたトルコ戦で、フィールドプレーヤーのうち前の試合から顔ぶれが変わらなかったのは、ピオとトナーリの2人だけだった。入れ替えの多い代表ウィークの連戦でも、ピオは動かせない一枚として扱われたことになる。
もうひとつが得点ペースだ。紙面は、代表デビューから11試合で6ゴールという数字を、歴代の名FWと並べた。同数にはヴィエーリ、スキッラーチ、グラツィアーニが並び、5点のインザーギとジラルディーノ、4点のパオロ・ロッシを上回る。上にいるのはリーヴァの12点、メアッツァの11点、ピオラの9点の3人だけだという。
原文: "gli unici due giocatori di movimento confermati rispetto alla sfida di tre giorni prima"
訳: 「3日前の試合から変わらず残った、フィールドプレーヤーの唯一の2人」
原文: "parlando di grandi attaccanti azzurri nelle prime 11 apparizioni hanno fatto peggio"
訳: 「アズーリの偉大なストライカーを並べても、最初の11試合では彼らのほうが下回っている」
※いずれも紙面要約に含まれた引用の抜粋で、2つ目は意訳を含む。
リーヴァ、メアッツァ、ピオラといった名前は、イタリア代表の得点史そのものだ。その直下にヴィエーリやスキッラーチと並んだという事実は、数字の上では確かに誇ってよい。ただし、比べているのは「最初の11試合」という区切りにすぎず、時代も対戦相手も違う。得点ペースが今後も保たれるかどうかは別の問題だと考えられる。それでも、若くして代表の序列に食い込んだ事実は、数字以上の意味を持つ可能性がある。
ベルギー戦からトルコ戦で入れ替わらなかったのが2人だけだったという点は、得点数よりも率直な評価の表れと見られる。ゴールは運にも左右されるが、メンバーを入れ替える中で残され続けることは、指揮官の信頼がなければ起きにくい。インテルにとっては、代表で出場時間と自信を積み重ねることが、クラブでのプレーにも好影響を与える可能性がある。一方で、過密日程の中での蓄積疲労は、ローテーションを考える[[クリスティアン・キブ]]にとっての悩みの種になるかもしれない。
ピオはスペツィアでの2年間のレンタルを経て、現在のクラブで主力を担うようになった(元記事ではなく、当サイトの過去記事に基づく背景)。遠回りを経た末に、代表とクラブの両方で柱になりつつある道のりは、ファンが物語として受け止めやすい。歴史的な比較が重荷になるのか、追い風になるのか。今季の積み重ねが、その答えを少しずつ示していくと推察される。
6得点という数字は、歴史との比較への招待状にすぎない。本当の勝負はこれから、積み上げた数字を何点まで伸ばせるかにある。イタリア代表の9番という重い椅子に、ピオはどこまで深く座れるだろうか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月1日
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