
パレストラは消え、ハライリも消えた。スペンスは高すぎ、ドゥエには壁があり、ペリシッチ復帰はSD自らが火を消した。デンゼル・ダンフリースがレアル・マドリードへ去って空いた右サイドは、開幕まで1ヶ月を切った今も埋まっていない。コリエレ・デッロ・スポルトが示唆したのは、まだ名前の挙がっていない「ミスターX」の存在。インテルの補強で最も難航するポジションの現在地を整理する。
コリエレ・デッロ・スポルト(Corriere dello Sport)が29日に報じたところによれば、[[ピエロ・アウジリオ]]SDは[[デンゼル・ダンフリース]]の後継として適切なプロフィールをいまだ特定できていないという。異なる事情で[[マルコ・パレストラ]]と[[アナン・ハライリ]]の両案件が消滅した後、市場に出ている候補は軒並み決め手を欠く状態が続いている。
同紙が挙げる各候補の現状は手厳しい。[[ジェド・スペンス]]案は早々に棚上げされた。フロントが求める特徴と完全には一致しない選手に3000万ユーロ超を投じるのは賢明でない、という判断だ。ゲラ・ドゥエ(Guela Doué)は価格が高くストラスブール(Strasbourg)が壁を作る。リード(Read)はまだ未成熟、ベルガリ(Belghali)はフィジカル面で線が細いと評価される。かつての愛称候補[[エンドイェ]]も現時点でターゲットではなく、[[イヴァン・ペリシッチ]]の復帰案に至っては、他ならぬアウジリオ自身が最近になって明確に否定した。
こうした八方塞がりの中で同紙が示唆するのが、「資金の有無にかかわらず、まだ表に出ていないミスターXの可能性は排除できない」という一文である。
原文: "Non è da escludere un 'Mister X', con o senza tesoretto, per la fascia destra dell'Inter."
訳: 「資金があろうとなかろうと、インテルの右サイドに『ミスターX』が現れる可能性は排除できない」
7月中旬の時点でドゥエ、スペンス、モリーナらを並べた「キャスティング」報道があったが、半月を経て残ったのはゼロ。この全滅は迷走とも読めるが、逆に「基準を下げない」というフロントの意思表示とも解釈できる。スペンス案の棚上げ理由が金額ではなく「特徴の不一致」とされている点は示唆的だ。キブの3-5-2における右WBには、ダンフリースが遺した攻撃的な推進力と、守備時の5バック化に耐える走力の両方が要る。市場に出ている「買える選手」と「必要な選手」が一致しない典型的な状況と考えられる。
この停滞をパニックにさせていないのが、プレシーズンで右サイド起用され結果を出している[[アンディ・ディウフ]]の存在だ。カールスルーエ戦の2得点で「本職獲得までのつなぎ」以上の可能性を見せており、キブが重視する複数ポジション対応の申し子でもある。ディウフが右で計算できるなら、フロントは市場終盤まで粘って値崩れを待つ選択肢を持てる。8月末、売り手側の事情が変わった瞬間に「ミスターX」が実名になる、という展開が最も現実的なシナリオと推察する。
なお、昨日のトゥットスポルト(Tuttosport)は「ペリシッチ復帰が有力に」と報じたが、本日のコリエレはアウジリオ自身による否定を改めて確認しており、7月26日のSD公式発言とも整合する。36歳のレジェンド復帰というロマン枠は、現実の編成からは外れたと見るのが妥当だろう。ミスターXは過去ではなく、未来から来る名前のはずだ。
候補リストを全部消してなお、妥協はしない。この静けさは無策ではなく、値札と適合性が揃う一瞬を待つ狩人の沈黙と読みたい。ミスターXの正体が明かされるのは、市場が悲鳴を上げる8月最終週かもしれない。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年7月29日
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