ゲーゲンプレスとは?意味と使うチーム
別名: Gegenpressing/カウンタープレス/Counter-pressing
ボールを失った直後、その場にいる複数の選手で一気に囲み込み、相手が落ち着く前に奪い返す守り方です。奪われた瞬間をそのまま攻撃の好機に変えるのが狙いです。
要点
- ボールを失った直後に、近くの複数人で即座に奪い返しに行きます。
- 奪い返す場所が相手ゴールに近いため、少ないパスで決定機を作れます。
- サイドの選手も内側へ絞り、ボールの周りの空間を縦横に圧縮します。
- 最初の囲みを外されると、背後に大きな空間が生まれます。
- 高い強度を保つための走力と、全員の連動が前提になります。
どんな守り方か
ゲーゲンプレスは、ドイツ語で「カウンタープレス」を意味する言葉です。相手のプレスに対抗するという意味ではなく、相手のカウンターが始まる前に押しつぶす、という発想に近いものです。ボールを失った地点の周りにいる選手が、下がる前にまず前へ出ます。
ピッチ上での動き
たとえば右サイドでパスをカットされたら、ボールに一番近い選手が持ち主に詰め、周りの2〜3人が近くのパスコースを消しにかかります。サイドハーフは内側へ絞り、縦にも横にも距離を縮めて、相手を狭い範囲に閉じ込めます。奪い返す場所は相手ゴールに近いので、1本のパスで決定機になります。
広まった背景
プレス自体は昔からありますが、ボールを失った直後を狙う形として磨き上げたのはドイツの指導者たちです。ユルゲン・クロップはドルトムントでこれを攻撃の武器として使い、ブンデスリーガ連覇につなげました。以後、ドイツでは当たり前の考え方として根づいていきます。
弱点と対策
前に人数をかける分、最初の囲みを1本のパスで外されると、背後に広い空間が残ります。相手からすれば、奪われた直後にワンタッチで逆サイドや最終ラインの裏へ逃がせるかどうかが勝負になります。90分続けるには走力と全員の約束事が欠かせず、疲れて間が空いた瞬間が一番危険です。
生まれた背景
プレスは1960年代にヴィクトル・マスロフやリヌス・ミケルスらによって注目されましたが、ボールを失った直後の奪回に特化した形は、ヴォルフガング・フランク、ラルフ・ラングニック、ユルゲン・クロップといったドイツの指導者たちが発展させました。とくにクロップのドルトムントは2011年と2012年にブンデスリーガを連覇し、この戦い方を一気に有名にしました。
使っているチーム
ドルトムント(ユルゲン・クロップ、2010-11〜2011-12)
ボールを失った瞬間に複数人で持ち主を囲み、相手ゴールに近い位置で奪い返して攻撃につなげました。この戦い方でブンデスリーガを連覇しています。
リヴァプール(ユルゲン・クロップ、2015-16)
就任直後から、ドルトムント時代の激しいゲーゲンプレスを持ち込むことに力を注ぎました。のちにリヴァプールは、ピッチのどこでも息苦しいほどのカウンタープレスをかけるチームとして知られるようになります。
戦術ボードで試すときの見どころ
ボールを失った地点に駒を1つ置き、その周りの3〜4人を一斉に寄せてみてください。囲みの外に残ったパスコースがどこか、そこを通されたら背後に何人残っているかを見ると、この戦い方の得と損が一度に分かります。
戦術ボードを開く(無料)よくある質問
- 普通のハイプレスとは何が違いますか?
- ハイプレスは相手のビルドアップに対して前から圧力をかける守り方です。ゲーゲンプレスは、自分たちがボールを失った直後という「瞬間」に限って、近くの選手で即座に奪い返しに行く点が違います。
- ずっと続けられるものですか?
- 走力の負担が大きいので、90分間同じ強度で続けるのは簡単ではありません。奪い返せなかったら素早く下がって守備の形を作る、という切り替えの判断もあわせて求められます。







