
チャンピオンズリーグで2連敗、勝ち点0。インテルが水曜のサン・シーロで迎えるのは、国内リーグで9試合8勝と走るシャフタール・ドネツクだ。格下と見るのは危うい。相手はボールを持ち、人数をかけて攻める。その前がかりな姿勢が、そのまま急所にもなる。
シャフタール・ドネツク(Shakhtar Donetsk)を率いるアルダ・トゥラン(Arda Turan)は就任2年目。inter.itの相手分析によると、昨季はウクライナ・リーグで16度目の優勝を果たし、カンファレンスリーグでは準決勝まで進んだ。今季の国内リーグは開幕9試合で8勝、20得点5失点で首位に立つ。平均ポゼッションは65%、期待値(xG)は約2、シュートは1試合13本という支配ぶりだ。
ところが欧州の舞台では数字が一段落ちる。リーグフェーズ初戦のPSV戦は敵地で1-1、第2節のAEKアテネ戦は3-1で勝ち、勝ち点は4。ただし同じ分析によれば、ポゼッションは50%に下がり、xGは1.98から0.94へ、枠内シュートは1試合6.25本から3本に減った。国内の「圧倒」がそのまま通用する舞台ではない、という読み方もできる。
FC Inter 1908の分析は、この4-3-3を「非常に流動的で弾力がある」と評する。後方からのビルドアップを重視し、インサイドハーフが素早く前へ出て、トランジションの局面ではトップ下のように振る舞う。両サイドバックが高い位置まで上がるのも特徴だ。
人物では、主将でCBのミコラ・マトヴィエンコ(Mykola Matviyenko)が最終ラインを束ね、ペドリーニョ(Pedrinho)が中盤でパスと視野を担う。左ウイングのメンドーサ(Mendoza)は1対1に強く、PSV戦とAEK戦で得点した。右のアリソン・サンタナ(Alisson Santana)は個人技と裏への抜け出しを持ち味とする。AEK戦ではPKを獲得し、サイドバックのヴィニシウス・チアゴ(Vinícius Tobias)が攻撃参加から得点した。チーム全体の平均年齢は24歳だという。
弱点も同じ分析に書かれている。最初のプレスを外されると、中盤と最終ラインの間、そしてサイドバックの背後に空間ができる。前線に人が出るほど、その傾向は強まる。PSV戦の失点は、左からの低いクロスに相手が中央へ飛び込んで生まれた。
ここからは推察になる。プレスを外されることが弱点なら、ボール奪取から素早く縦に運べる選手が鍵になると考えられる。報道で先発が有力視されるマルクス・テュラム(Marcus Thuram)は、背後への動き出しで相手の最終ラインを引っ張れる存在だ。ラウタロ・マルティネスは欠場が濃厚とされ、残る一枠をボニーとピオ・エスポージトが争う。どちらが入るにせよ、シャフタールのサイドバックが上がった裏を突く場面が増える可能性がある。
一方で、インテル自身も2試合で計6失点しており、守備の整理が先だ。相手のインサイドハーフが前に出てくる流れに、中盤のチャルハノールやバレッラがどこまで付いていけるか。ここを緩めれば、トゥランの狙うトランジションに乗せてしまうと考えられる。過去の対戦でインテルが負けていないという事実はあるが、集計は媒体によって異なり、今の状態を保証するものではない。
リーグフェーズで2連敗したインテルにとって、この試合は順位以上に流れを断てるかの一戦になる。相手は昨季の欧州で結果を残し、監督も選手も勢いがある。それでも前がかりな分、勝負は90分の間に必ず一度は背後が空く。そこを仕留められるか、それとも先に刺されるか。サン・シーロの21時が答えを出す。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月20日
© 2025 nero15.dev. All rights reserved.