
モンテカルロのグリマルディ・フォーラムで抽選のボールが止まったとき、インテルの席にはジュゼッペ・マロッタとハビエル・サネッティが並んで座っていた。画面に浮かんだ8つの名前のうち、二つは説明のいらない相手だった。そして一つは、この人がベンチに戻ってくるという理由だけで、ミラノの誰もが二度見した相手でもあった。9年連続のヨーロッパは、いきなり感情の総量が多い。
UEFAチャンピオンズリーグ2026-27のリーグフェーズ抽選が、8月27日にモンテカルロで行われた。インテル・ミラノが引き当てた8チームは、リヴァプール、レアル・マドリード、ブルッヘ、ボルシア・ドルトムント、シャフタール・ドネツク、フェイエノールト、シュトゥットガルト、スロヴァン・ブラチスラヴァである。
ジュゼッペ・メアッツァで迎え撃つのがリヴァプール、ブルッヘ、シャフタール、シュトゥットガルトの4クラブ。敵地に乗り込むのがマドリード、ドルトムント、ロッテルダム、ブラチスラヴァの4試合となる。インテルにとっては9シーズン連続のチャンピオンズリーグ出場であり、近年のイタリア勢では最も高い頻度でこの舞台に立ち続けているクラブだ。
抽選会場でクラブを代表したのはマロッタとサネッティ。マロッタは自身にとって13年目か14年目の抽選になると前置きしたうえで、レアル・マドリード戦をこの組み合わせの象徴として挙げた。ベルナベウのベンチにはジョゼ・モウリーニョ(José Mourinho)が座っているからである。試合日程と開始時刻は8月29日までにUEFAから発表される予定で、この記事の時点ではまだ確定していない。
原文: "Avremo un incrocio particolare con Mourinho, torneremo al Bernabéu: proviamo tante emozioni che si conciliano al meglio con questa manifestazione, la più importante dello scenario mondiale"
訳: 「モウリーニョとの特別な交錯があり、我々はベルナベウへ戻る。この大会にこそふさわしい、たくさんの感情を味わっているところだ。世界の舞台で最も重要な大会なのだから」
原文: "Abbiamo l'obbligo di dare il massimo e rispettare la storia di un Club importante come il nostro. Abbiamo però anche il diritto di sognare"
訳: 「我々には最大限を尽くす義務があり、これほど大きなクラブの歴史に敬意を払う義務がある。だが同時に、夢を見る権利もある」
8つの名前を並べると、難易度の勾配が露骨に見える。レアル・マドリードとリヴァプールという二つの頂上があり、ドルトムント、フェイエノールト、ブルッヘという中腹があり、シャフタール、シュトゥットガルト、スロヴァン・ブラチスラヴァという裾野がある。イタリアのスタジオでもその読みは共有されていて、ヴァルテル・ゼンガ(Walter Zenga)は「レアルとリヴァプールを除けばすべて手が届く」と語り、パオロ・コンド(Paolo Condò)とともに最低4勝は計算できるという見方を示した。
ただし、この勾配は諸刃でもある。取りこぼしが許されないという意味だからだ。全チームが同じ36チームの表に載る新フォーマットでは、格下相手のドローひとつが最終節の順位を数段階ずらす。マロッタが「最終節まで大きな不確実性が残る」と釘を刺したのは、その一点の重みを知っているからだと考えられる。
より現実的な焦点は、レアル・マドリードとリヴァプールをどう扱うかにある。片方は敵地、片方はメアッツァ。ガゼッタ・デッロ・スポルトは28日朝の紙面で、リーグフェーズ上位8位以内による決勝トーナメント1回戦への直行を目標に据え、どこで勝ち点を積むかという設計図を提示している。上位8位以内に入れば2月のプレーオフを回避でき、真冬に2試合を余分に戦う消耗から解放される。
これは単なる名誉ではない。セリエAの優勝争いとコッパ・イタリアを並行して戦うクラブにとって、2月の2試合分の余白はコンディションに直結する。ファブリツィオ・ビアジン(Fabrizio Biasin)が「この夏の補強を踏まえれば上位8チームに入れる」と語ったのも、その余白をめぐる話だと読むのが自然だろう。一方でブックメーカーはパリ・サンジェルマンとレアル・マドリードを優勝候補に置き、インテルはアウトサイダー扱いにとどまっている。
マロッタが会見で真っ先に持ち出したのは対戦相手の名前ではなく、9年連続という継続性の数字だった。近年の欧州で、財政面の余裕が潤沢とは言えないクラブがこの頻度を維持している例は多くない。オークツリー体制下での編成が、売却益と戦力維持のあいだで綱を渡り続けてきた結果でもある。
その文脈で見ると、彼が今夏加入したイングランド勢について「27から28のタイトル」という累計を挙げたことにも意味がある。移籍金で戦力を語れないとき、経験値という別の通貨で語る。それが有効かどうかを判定するのは、ドルトムントやフェイエノールトのようなアウェーの夜だろう。
抽選の紙が配られただけで、まだ一分も戦っていない。それでもミラノの空気が明らかに変わったのは、ベルナベウという地名と、そこに立つ男の名前のせいだ。9月の第1週、インテルの長い冬が始まる。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年8月28日
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