カテナチオとは?意味と使うチーム
別名: Catenaccio/かんぬき/ヴェルー(Verrou)
イタリア語で「かんぬき(扉の錠)」を意味する守備戦術です。DFラインの後ろに自由に動くリベロを置き、ほかの守備者は相手をマンツーマンで捕まえて、奪ったら素早いカウンターに出ます。
要点
- イタリア語で「かんぬき」を意味し、リベロを最後尾に置く守備戦術です。
- リベロ以外の守備者は相手をマンツーマンで捕まえます。
- エレーラのインテルが最も成功した使い手で、1964年と1965年に欧州王者になりました。
- 奪ってから少ない手数でゴールに迫るカウンターとセットで機能しました。
- 源流はカール・ラッパンがスイスで用いた「ヴェルー(錠)」にあります。
カテナチオとは
ゴール前に「かんぬき」をかけるように守る戦術で、1960年代のイタリアを象徴するスタイルです。特徴は、マークを持たない最後尾の守備者「リベロ(スイーパー)」を置くこと。前の守備者が抜かれても、その後ろでリベロがもう一度ボールを止めるという二重の備えになっています。
立ち位置と役割分担
エレニオ・エレーラのインテルでは、4人の守備者の後ろにリベロのアルマンド・ピッキが控えました。前の守備者は相手FWをマンツーマンで厳しく捕まえ、ピッキは抜け出してきた相手やこぼれ球を処理し、ラインを組み直す役目を担います。中盤の選手を1人下げてリベロにしたことで、左サイドバックのジャチント・ファッケッティが前へ攻め上がる余裕も生まれました。
守るだけではない
カテナチオは「守備一辺倒」の代名詞のように語られがちですが、エレーラのインテルは奪ってからの速攻が武器でした。ルイス・スアレスの正確な縦パスから、サンドロ・マッツォーラら前線が少ない手数でゴールに迫ります。サイドバックだったファッケッティがインテルで75得点を挙げたことも、攻撃の仕組みが組み込まれていた証拠です。
弱点と、その後
マンツーマンが前提のため、相手が位置を入れ替えるとマーカーが引っ張られ、守備の形が崩れやすいのが弱点です。また、守りに比重を置きすぎると攻撃の人数が足りなくなり、試合を支配される時間が長くなります。その後ゾーンで守る考え方が広まると、リベロを最後尾に余らせる形は次第に見られなくなりました。
生まれた背景
源流は、オーストリア人監督カール・ラッパンがスイスで用いた「ヴェルー(フランス語で錠)」と呼ばれる仕組みです。イタリアではネレオ・ロッコやジーポ・ヴィアーニがこの考え方で成功を収め、1961年にインテルの監督に就任したエレニオ・エレーラが最も成功した形に仕上げました。エレーラのインテルは1964年と1965年にヨーロッパカップを連覇し、カテナチオの名を世界に広めました。
使っているチーム
インテル(エレニオ・エレーラ、1963-64〜1964-65)
中盤の選手を1人下げてリベロ(アルマンド・ピッキ)にし、ほかの守備者は厳格なマンツーマン。空いた左サイドからファッケッティが攻め上がる形でヨーロッパカップを連覇しました。
戦術ボードで試すときの見どころ
戦術ボードで4人の守備者の後ろにもう1人を置き、前の4人にはそれぞれ相手FWを1人ずつ担当させてみてください。誰か1人が抜かれたとき、後ろのリベロがどこまでカバーできるかを動かして確かめると、仕組みがよく分かります。
戦術ボードを開く(無料)よくある質問
- カテナチオはエレーラが発明したのですか?
- いいえ。源流はカール・ラッパンの「ヴェルー」で、イタリアでもロッコらが先に実践していました。エレーラはそれを最も成功させた監督として知られています。
- いまのインテルの守備もカテナチオと呼べますか?
- 現代のインテルはゾーンを基本に守っており、マークを持たないリベロも置いていません。「堅い守備のイタリアのチーム」という比喩として使われることはありますが、戦術としては別物です。







