
移籍から2試合。ピッチに立った時間はまだ短い。それでもナポリ戦の45分は、この中盤の男がインテル・ミラノで何をもたらすのかを十分に示した。逆転の起点に絡み、走り、球を運び、そして「もう家にいるようだ」と語った。その報酬が、よりにもよってサンティアゴ・ベルナベウの初先発になるかもしれない。
『Corriere dello Sport』は、レアル・マドリードとのUEFAチャンピオンズリーグ初戦でカーティス・ジョーンズ(Curtis Jones)が初めて先発する可能性があると報じた。FCInterNewsが9月7日8時56分にこの紙面内容を伝えている。
論拠はナポリ戦の交代選手たちの働きだ。後半にピッチへ入ったマルクス・テュラム(Marcus Thuram)、ジョーンズ、カルロス・アウグスト(Carlos Augusto)、ハカン・チャルハノール(Hakan Çalhanoğlu)、アンジュ=ヨアン・ボニー(Ange-Yoan Bonny)が、それぞれ異なる形で0-2からの逆転に貢献した。なかでも同紙が最も高く評価したのがジョーンズで、加入2試合目にして強度、機動力、質、そして人間的な存在感を示し、ラウタロ・マルティネス(Lautaro Martínez)の決勝点につながる流れにも関与したと記している。
中盤の構成については、チャルハノールがレジスタに戻り、ニコロ・バレッラ(Nicolò Barella)も先発が見込まれる。残る一枠を、ヘンリク・ムヒタリアン(Henrikh Mkhitaryan)とジョーンズが争う構図で、同紙はジョーンズを優位と見ている。
守備ではヤン・ビセック(Yann Bisseck)の外しにくさが指摘され、右サイドはアンディ・ディウフ(Andy Diouf)が良い手応えを残しているにもかかわらず、ルイス・エンヒキ(Luis Henrique)に出番が回る可能性があるという。
原文: "Grazie ai miei compagni, mi sento libero di essere me stesso. Mi sento già a casa."
訳: 「チームメイトのおかげで、自分らしくいられると感じている。もう家にいるような気分だ」
原文: "Alla seconda presenza con l'Inter, il centrocampista inglese ha mostrato intensità, dinamismo, qualità e personalità, entrando anche nell'azione che ha portato al gol decisivo di Lautaro."
訳: 「インテルでの2試合目にして、このイングランド人MFは強度、機動力、質、そして人間的な存在感を示し、ラウタロの決勝点につながった流れにも関与した」
新加入選手の初先発をどこに置くかは、監督の性格が出る。無難に考えるなら、格下相手のホームゲームで慣らすのが定石だ。それを最初の欧州戦、しかもアウェイのベルナベウに設定するとすれば、クリスティアン・キブ(Cristian Chivu)は相応の確信を持っていることになる。
もっとも、これは『Corriere dello Sport』の見立てであって決定ではない。ムヒタリアンという選択肢は、この種の試合における経験値という一点で依然として強い。逆に言えば、ジョーンズを選ぶ場合の理由は「経験ではなく強度で殴る」という判断になる。レアル・マドリードの中盤が万全でないと報じられている状況を踏まえれば、走力で圧をかける設計は理屈が通ると考えられる。
2試合というサンプルは、通常なら評価に足りない。ただしジョーンズの場合、その2試合目が0-2からの逆転劇であり、しかも決勝点の流れに絡んだという事実がある。数字の少なさを、状況の濃さが補っている格好だ。
加えて、インテルの中盤はここ数年、チャルハノールとバレッラという固定軸に依存してきた。そこへ異なるタイプの推進力が入ることの意味は、単なる駒の追加ではない。試合の性質に応じて中盤の「重心」を前後させられるようになる、という構造的な変化になり得る。ローテーションを積極的に使う姿勢をキブが見せている以上、ジョーンズの起用は今後も断続的に続くと推察する。
「もう家にいるようだ」という言葉は、社交辞令として片づけることもできる。だが移籍直後の選手がこの種の発言をするとき、実際にピッチ上の判断速度に表れることは少なくない。躊躇のない縦パス、迷いのないポジション修正。ナポリ戦でジョーンズが見せたのは、まさにその類のプレーだった。
一方で、ベルナベウは適応の速さを試すには過酷すぎる舞台でもある。プレミアリーグで育った選手にとって、欧州の大舞台そのものは未知ではない。ただ、インテルの3-5-2における役割と、リヴァプール時代に求められたそれは同じではない。90分間その差を吸収し続けられるかは、まだ誰にもわからない。
加入2試合で、最も注目される夜の先発を掴みかけている。異例といえば異例だ。だがキブは、ナポリ戦の終盤にすでに一度、直感を信じて賭けている。あの賭けは当たった。次の賭けは、ベルナベウで開かれる。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年9月7日
© 2025 nero15.dev. All rights reserved.