
守備陣再編の最後のピースに、ローマ(Roma)の主力CBが浮上した。ガゼッタ・デッロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)の報道によれば、インテル・ミラノ(Inter Milan)がローマのコートジボワール代表DFエヴァン・エンディカ(Evan Ndicka)の獲得を視野に入れている。契約満了で退団の可能性が高まったデ・フライ(Stefan de Vrij)の穴埋めだ——ローマがUEFAの財政協定対応で6月末までに6000万ユーロの売却益を必要とする事情が、インテルにとって追い風となる。エンディカ売却で約4000万ユーロが生まれる構図で、ローマは本来手放したくないものの、FFP(ファイナンシャル・フェアプレー)の期限が決断を迫る。パレストラ(Marco Palestra)、ソレ(Oumar Solet)、ジョーンズ(Curtis Jones)に続く、夏の補強のもう一つの軸が動き始めた。
ガゼッタが伝えた状況は、インテルの夏の補強の全体像とエンディカの位置づけを明確にしている。
まず夏の補強の進捗状況だ。ガゼッタによれば、5000万ユーロ評価のパレストラの取引が数日以内に妥結する可能性があり、ソレについてはインテルとウディネーゼ(Udinese)の評価額の差が約500万ユーロにまで縮まっている。ジョーンズの取引は、フラッテージ(Davide Frattesi)の売却が成立次第まとまる見込みだ。
そこに加わったのがエンディカだ。
ガゼッタは、インテルがローマのエンディカの獲得にも意欲を示していると報じた。特にデ・フライが6月30日の契約満了で退団を決断した場合に、その重要性が高まる。今週初めの報道では、オランダ人DFのデ・フライにギリシャのパナシナイコス(Panathinaikos)からのオファーがテーブルに載っており、退団の可能性が高まっていた。
ローマ側の事情が、この取引を後押しする。
ローマは月末までに、UEFAとの財政協定の条件を満たすために選手を売却する必要がある。期限までに6000万ユーロの売却益を生む必要があるとされ、エンディカの売却で約4000万ユーロの有用な資金が生まれると示唆されている。
理想を言えば、ローマはエンディカを手放したくない。特に来季のCL(チャンピオンズリーグ)復帰を控え、主力CBの放出は避けたいところだ。しかし、資金調達の必要性が、近くローマの決断を強いる可能性がある。
エンディカは今季セリエA(Serie A)で得点も記録するなど、攻守両面で貢献する26歳のCBだ。左利きでビルドアップにも長け、インテルの3バックにフィットする資質を持つ。
エンディカ獲得の最大の好機は、ローマがUEFAとの財政協定で6月末までに6000万ユーロの売却益を迫られている点にある。FFPの期限という時間的圧力は、売り手の交渉力を著しく削ぐ。本来ローマはエンディカを手放したくないが、期限内に資金を作れなければ、より厳しいペナルティを受けるリスクがある。この状況では、インテルが適正額(約4000万ユーロ)を提示すれば、ローマは受け入れざるを得ない可能性が高い。コネ(Manu Kone)がアーセナル(Arsenal)に流れる可能性が高まるなか、ローマがコネとエンディカの両方を売却すれば、6000万ユーロの目標は達成できる。インテルにとっては、ローマの財政事情が「適正額での主力CB獲得」という好機を生んでいる。マロッタ(Beppe Marotta)とアウジーリオ(Piero Ausilio)が得意とする「相手の事情を読んだ交渉」が、ここでも機能する構図だ。ただし、ローマがエンディカではなく他の選手(ソウレ=Matias Souleなど)を先に売却できれば、エンディカは残る可能性もある。
デ・フライの去就が、エンディカ獲得の緊急度を左右する。デ・フライにはパナシナイコスからのオファーがあり、退団の可能性が高まっている。仮にインテルが提示した1年延長を断り、デ・フライがギリシャへ移れば、アチェルビ(Francesco Acerbi)、ダルミアン(Matteo Darmian)に加えて3人目のベテランCBが抜けることになる。ソレの獲得は決まりつつあるが、それだけでは世代交代の穴を完全には埋められない。エンディカは26歳でピーク期に入りつつある選手で、ソレ(26歳)、ムハレモヴィッチ(Tarik Muharemovic、22歳)とともに、CB陣を一気に若返らせる中核になり得る。左利きのCBという特性は、バストーニ(Alessandro Bastoni)の控え兼パートナーとしても貴重だ。デ・フライの退団が確定すれば、インテルはエンディカ獲得に本腰を入れる必要が出てくる。守備陣の枚数と質の両方を確保するうえで、エンディカは理想的な補強対象だ。
パレストラ、ソレ、ジョーンズ、そしてエンディカ——インテルが同時に複数の大型案件を進めている状況は、この夏の補強が「総力戦」であることを示している。パレストラ5000万、ソレ2500万、ジョーンズ2000万、エンディカ4000万——単純合計で1億3500万ユーロ規模の支出計画だ。これを支えるのが、ドゥンフリース(Denzel Dumfries)売却益2000万、ビセック(Yann Bisseck)売却の可能性4000万、フラッテージ売却2500万〜3000万、そしてニコ・パス(Nico Paz)案件で挙がったスタンコヴィッチ(Aleksandar Stankovic)売却4000万などの売却計画だ。インテルの夏は、これだけの大規模な選手の出入りを、収支のバランスを保ちながら実行する精緻なパズルになっている。同時並行で複数の交渉を進め、成立した案件から順に確定させ、売却で原資を作る——マロッタとアウジーリオの経営手腕が、かつてないスケールで試される夏だ。エンディカは、その複雑なパズルの重要な一片として浮上した。
パレストラ、ソレ、ジョーンズ、そしてエンディカ——インテルの夏の補強は、守備から中盤、両翼まで、あらゆるポジションで同時進行している。ローマのFFP期限という追い風を受け、26歳の主力CBが新たな標的となった。デ・フライがギリシャへ去るなら、その穴を埋めるのはエンディカか。複雑に絡み合う夏のパズルが、月末の期限に向けて一気に動き出そうとしている。
記事タイトル: Inter eyeing Roma’s Ndicka to replace departing De Vrij
出典元記事URL: https://football-italia.net/inter-eyeing-romas-ndicka-to-replace-de-vrij/
公開日: 2026/6/21
※ この記事は引用元の情報を要約・翻訳し、独自の分析・感想を加えたものです(著作権法第32条に基づく引用)
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年6月21日
© 2025 nero15.dev. All rights reserved.