
移籍が決まるまでの数週間、この男はリヴァプールで淡々とプレシーズンをこなし続けていた。行き先が決まらないまま、それでも一日も落とさずに。その積み上げが、ミラノに着いた初日にそのまま出た。アッピアーノ・ジェンティーレのピッチで最初のセッションを終えたとき、周囲が受けた印象は予想を超えていたという。日曜、サルデーニャで背番号が呼ばれる可能性が急に現実味を帯びてきた。
ラ・ガゼッタ・デッロ・スポルトが8月26日、カーティス・ジョーンズ(Curtis Jones)のアッピアーノ・ジェンティーレでの初練習について報じた。同紙によれば、ネラッズーロの陣営が受けた印象は良好で、しかも想像していた以上だったという。理由は明快だ。移籍交渉が長引いていたあいだ、ジョーンズはリヴァプールでプレシーズンを丸ごと完走していた。プレミアリーグのシーズンを一年戦い抜くつもりで燃料を積んできた男が、そのままの状態でミラノに現れた形になる。
この前提のもと、同紙は8月30日のカリアリ戦で最初の出場時間を得る可能性が「非常に高い」と見ている。
一方で、同じ夏に加わった二人の同胞はまだ後方にいる。ジョン・ストーンズ(John Stones)はジョーンズより早くアッピアーノに合流していたが、ワールドカップ帰りである。ジェド・スペンス(Djed Spence)も同様で、加えてトレーニング再開そのものが遅く、いまだエンジンを組み直している段階にある。元トッテナムの右サイドは現在も別メニューでの調整が続いている。
原文: "Pare che il centrocampista, che ha bramato l'Inter più di ogni cosa, abbia effettivamente un motore d'alta corsa. Del resto, nelle scorse tormentate settimane ha regolarmente fatto l'intera preparazione con il Liverpool: ha messo benzina in quantità, come se avesse davanti una stagione intera da attraversare ai ritmi della Premier League."
訳: 「何よりもインテルを渇望していたこの中盤の選手は、実際に高回転のエンジンを積んでいるようだ。そもそも、あの苦しかった数週間のあいだ、彼はリヴァプールでプレシーズンを丸ごと規則正しくこなしていた。プレミアリーグのリズムで一シーズンを丸ごと走り抜くかのように、燃料をたっぷりと注ぎ込んでいたのだ」
この夏のジョーンズを巡る報道は、決して穏やかなものではなかった。移籍金の折り合い、リヴァプールの態度の変化、代理人とのコール。8月半ばにはリヴァプール対コモのメンバー表から名前が消え、別メニュー調整が伝えられた時期もある。放り出されたような日々だったと言っていい。
だが本人の側から見ると、その期間の使い方が結果的に正しかったことになる。移籍が決まってから慌てて仕上げるのではなく、決まらないままフルメニューを続けた。だからミラノに着いた時点で、すでに「試合に出られる身体」が完成していた。移籍市場の終盤に加入した選手が数週間遅れてチームに追いつくのが通例であることを考えれば、これは編成上ちょっとした幸運だと考えられる。
インテルはこの夏、ストーンズ、スペンス、ジョーンズという三人のイングランド人を迎えた。並べれば壮観だが、コンディションの階段は三段に分かれている。ワールドカップを戦った二人は疲労と休養の周期がずれており、とりわけスペンスは別メニューが続く。つまり「三人が同時に先発で並ぶ絵」は、少なくとも今週末には成立しない可能性が高い。
キブにとって、これは悪い話ばかりでもない。開幕から一気に序列を組み替えるのではなく、コンディションが整った順に一枚ずつ差し込んでいける。モンツァ戦で機能した骨格を維持したまま、日曜はジョーンズという新しい選択肢を一つだけ足す。段階的な移行としては、むしろ理想的な形に近いと言える。
ただし、燃料が満タンであることと、序列で上に行くことは別問題だ。インテルの中盤にはハカン・チャルハノール、ニコロ・バレッラ、ピオトル・ジエリンスキ、ペタル・スチッチ、アンディ・ディウフといった顔ぶれがすでに並んでいる。モンツァ戦ではディウフが二アシストを記録し、キブが右の「クイント」として彼を試す可能性まで報じられた。
つまり日曜のカリアリ戦でジョーンズに与えられるのは、おそらく先発の座ではなく「最初の数十分」である。そこで何を見せるか。プレミアリーグで育った縦への推進力が、3-5-2の中盤という比較的窮屈な区画でどう翻訳されるのか。ネラッズーリのファンが最初に確かめたいのは、たぶんその一点だと考えられる。
移籍が宙に浮いていた数週間、この男はただ走り続けていた。その報酬が、日曜のウニポル・ドムスで支払われるかもしれない。長い夏の最後に用意された、いちばん気持ちのいい形の帳尻合わせである。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年8月26日
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