
契約更新の話は前に進んでいるように見えて、実はそうでもない。2027年6月に契約が切れるハカン・チャルハノール(Hakan Çalhanoğlu)を巡り、インテル・ミラノ(Inter)のダリオ・バッチン(Dario Baccin)は代理人との接触を始めたが、双方の言い分には溝がある。本人は2年を望み、クラブは故障の履歴に目を向ける。この交渉、簡単には着地しない。
Tuttosportによれば、更新交渉は本格的には動き出していない。ただしバッチンは、すでに代理人のゴードン・スティピッチ(Gordon Stipic)と接触した。双方とも一緒に歩み続けたい気持ちはあるものの、合意は「それほど当然ではない」というのが同紙の見立てだ。
チャルハノールは現在、クラブ屈指の高給取りの1人で、同紙は年俸を650万ユーロとしている。本人は今の水準から大きく下げたくなく、希望は2年の延長だという。
前回の記事で触れたとおり、本人が2年契約を土台に考えている点は、すでに別の報道でも伝わっていた。今回の記事が新しいのは、クラブ側の事情を具体的に書いたところにある。
インテルは、オークツリー(Oaktree)の方針に沿って別の発想を持っている、と同紙は書く。根拠として挙がるのは過去2シーズンの故障歴だ。筋肉系の故障は11回、離脱は合計で200日を超えた。33歳を迎える選手に、2年分の高い基本給を約束できるのかという問いである。
クラブが検討しているとされる形は2つある。1つは契約期間で、同紙は「1年プラスオプションか」という書き方をしている。もう1つは報酬の組み立てで、基本給を抑え、出場数や成績に連動するボーナスを上乗せする案だ。
ただ、同紙はインテルが彼の役割を高く買っている点も強調する。インザーキ(Simone Inzaghi)の下でも、キブ(Cristian Chivu)の下でも中盤の軸だった。「多くの崇拝者がいる選手」であり、ユヴェントスやコモの名前が出るのもそのためだ、というわけだ。
ここからは筆者の推測になる。双方の距離は、期間の長さと基本給の高さの2点に集約されると考えられる。本人が期間を取れば給与で譲り、クラブが給与を守れば期間を短くする、という交換が成り立つ余地はありそうだ。ボーナス型は、故障が少なければ本人にも利益が出る設計になるため、折り合いの材料になる可能性がある。
ただし、2027年2月から他クラブと自由に交渉できるようになるという事情を踏まえると、時間をかけすぎるのは得策とは言えない。
年内に決着するのか、それとも冬を越えるのか。ピッチ上で替えの利かない選手の契約ほど、交渉は難しくなる。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年11月7日
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