
市場の視線がクリスティアン・ロメロ(Cristian Romero)との交渉に注がれるなか、その裏でひっそりと生き続けている名前がある。マンチェスター・シティを10年ぶりに離れ、いまだ無所属のジョン・ストーンズ(John Stones)。移籍金ゼロで獲得できるイングランド代表CBが、自らセリエAへの扉を叩こうとしているという報道。
移籍市場ジャーナリストのマッテオ・モレット(Matteo Moretto)が、ファブリツィオ・ロマーノ(Fabrizio Romano)のYouTubeチャンネルで明かした情報をFCInterNewsが伝えた。[[インテル・ミラノ]]は約1カ月前にストーンズへの関心を再燃させており、その関心は現在も完全には棚上げされていないという。ピエロ・アウジリオSDの労力が今はトッテナムとのロメロ交渉に全振りされているにもかかわらず、である。
ストーンズはこの夏、10年間在籍したマンチェスター・シティを退団し、フリーの身となった。W杯でもイングランド代表として好パフォーマンスを見せ、ここ数週間でプレミアリーグの複数クラブからオファーを受け取っている。ところが本人が望んでいるのはイングランド残留ではなく、セリエAへの挑戦だという。この状況を嗅ぎつけているのはインテルだけではない。[[ユヴェントス]]も獲得を検討していると報じられている。
原文: "Bisogna capire se ci saranno le condizioni per vederlo in Italia"
訳: 「彼をイタリアで見られるだけの条件が整うかどうか、それを見極める必要がある」(モレット、ロマーノのYouTubeチャンネルにて)
インテルはロメロ獲得に4000万ユーロ規模の予算を注ぎ込もうとしており、コッリエレ・デッロ・スポルトは「10日で決めねば標的変更」とまで書いた。この文脈でストーンズの存在は絶妙な保険として機能する。移籍金はゼロ。必要なのは給与だけであり、オークツリー体制の予算規律とも矛盾しない。仮にトッテナムとの交渉が決裂した場合、市場終盤に即戦力CBを移籍金なしで確保できる選択肢を温めておくことは、フロントとして当然の危機管理だと考えられる。関心を「完全には棚上げしていない」というモレットの言い回しは、まさにこの二段構えを示唆していると推察する。
ピッチ上の適合性にも目を向けたい。ストーンズの主戦場は右CBであり、キブの3バックでは[[マヌエル・アカンジ]]と、2031年まで契約延長で合意間近と報じられる[[ヤン・ビセック]]が既に主導権を握っている枠だ。ビルドアップ能力とライン統率はセリエAでも一級品と考えられる一方、負傷離脱の多さは近年のキャリアで無視できない要素であり、32歳という年齢を考えれば「柱」ではなく「質の高い3番手」としての起用が現実的だろう。放出リストに載る[[バンジャマン・パヴァール]]の去就と連動して初めて、編成上の椅子が生まれる構図と考えられる。
無所属選手の争奪戦に移籍金交渉は存在しない。決め手は給与、契約年数、そしてプロジェクトの説得力だけだ。つまり動き出したら決着は早い。W杯での好パフォーマンスで株を上げたストーンズを、再建途上のユヴェントスが本気で口説きにかかれば、ロメロにかかりきりのインテルは出遅れるリスクを抱える。本人のセリエA志向が明確な今、先に条件を提示したクラブが一気にさらう展開も否定できない。
ロメロという本命の陰で、ゼロ円の実力者が静かに順番を待っている。アウジリオの机の上には、実は二枚のCBリストが並んでいるのかもしれない。10日間の攻防の結末次第で、この伏線は一気に主役へ昇格する。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年7月27日
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