
3分間で二度沈められたチームが、残りの40分で三度立ち上がった。9月5日のジュゼッペ・メアッツァ、7万5423人。後半の入りでマッテオ・ポリターノ(Matteo Politano)とラスムス・ホイルンド(Rasmus Højlund)に続けて突き刺され、勝ち点3どころか初黒星が見えかけたインテル・ミラノを引き戻したのは、キャプテンの2ゴールと、ベンチから出てきた男たちだった。開幕3連勝という結果よりも、その中身が去年と違っていた夜。
前半は、ゴールだけが足りなかった45分だった。6分にジョゼップ・マルティネスがフランク・アンギサ(Frank Anguissa)とポリターノの決定機を続けざまに防ぎ、12分にはピオ・エスポージトのヘディングをアレックス・メレ(Alex Meret)が止める。押し込みながら決めきれない展開の最後、45分+4にフェデリコ・ディマルコの直接FKがクロスバーを叩き、0対0でハーフタイムを迎えた。
クリスティアン・キブ(Cristian Chivu)は後半頭で2枚を動かした。ピオ・エスポージトに代えてマルクス・テュラム、ペタル・スチッチに代えてカーティス・ジョーンズ。ところが試合は真逆に転がる。50分、自陣での処理ミスからポリターノに押し込まれ、53分にはホイルンドに遠めから低い弾道を突き刺されて0対2。3分間で試合が壊れかけた。
反撃は早かった。55分、ニコロ・バレッラのクロスをディマルコが折り返し、ラウタロ・マルティネス(Lautaro Martínez)が至近距離で押し込んで1点差。61分にディマルコに代えてカルロス・アウグスト、72分にピオトル・ジエリンスキに代えてハカン・チャルハノール、79分にアレッサンドロ・バストーニに代えてアンジュ=ヨアン・ボニー。守備者を削って前に人を足す采配のなか、82分にカルロス・アウグストのクロスをテュラムがヘディングで叩き込んで同点。そして90分、コーナーからのこぼれ球が混戦を抜けてラウタロ・マルティネスの足元に転がり、二度目のゴールがサン・シーロを爆発させた。
原文: "Sono contento che siamo riusciti a rimontare, questa cosa ci mancava l'anno scorso. Ogni anno alziamo il livello e cerchiamo di dimostrarlo in campo."
訳: 「逆転できたことがうれしい。これは去年のチームに欠けていたものだ。僕たちは毎年レベルを上げていて、それをピッチで示そうとしている」(ラウタロ・マルティネス、DAZNに対して)
原文: "Mi è piaciuta la reazione, non ci siamo disuniti e abbiamo mantenuto la nostra identità. Abbiamo alzato i giri del motore, poi il 2-1 ci ha dato qualche speranza in più."
訳: 「反応は気に入った。ばらばらにならず、自分たちのアイデンティティを保った。エンジンの回転数を上げて、そのあとの1点差が希望をくれた」(クリスティアン・キブ、DAZNに対して)
数字だけ見れば、0対2になった時点でインテルはすでに支配していた。支配率64パーセント、シュート28本。前半に決まらなかったのは、ピオ・エスポージトが繰り返し引っ張られながら笛が鳴らず、決定機がフィニッシュ直前で削られていたからだ。キブが後半頭でテュラムを入れた判断は失点前から準備されていたもので、結果として同点弾の得点者を先に置いたことになる。
そこからの采配は一方向だった。61分にディマルコをカルロス・アウグストへ、79分にはCBのバストーニを下げてボニーを投入。守備の枚数を削って前線の質を足す、後がない側の交代である。82分の同点弾がカルロス・アウグストのクロスから生まれたのは、その賭けの答えとしてわかりやすすぎる。
ラウタロ・マルティネスの「昨シーズンに欠けていたもの」という言葉は、この試合で最も重い一文だと考えられる。2025-26のインテルが繰り返し指摘されたのは、上位対決で勝ち切れないことと、追う展開での硬直だった。0対2から3対2という結果は、そのラベルに対する反証としてこれ以上ないサンプルになる。
もっとも、1試合で構造が変わったと断定するのは早い。この日の逆転はキブの交代策とベンチの層に依存した部分が大きく、カードの薄い日程でも同じ反応が出るかは未知数である。それでも、去年なら0対2で終わっていたかもしれない試合が3対2で終わった。その差分は選手自身が一番よく知っている。
この試合の価値は48時間後に更新される。9月8日、インテルはサンティアゴ・ベルナベウでレアル・マドリードと対戦する。前日の4日、レアル・マドリードはベティスに敗れており、迎え撃つ側にも余裕はない。
懸念は消耗の質だ。猛暑のなかクーリングブレイクを2度挟み、後半7分の追加タイムまで走り切った試合である。61分に退いたディマルコの状態を問われたキブは「わからない、2日あるので様子を見る」と答えるにとどめた。勝ち方としては最高だが、代償の総額はまだ出ていない。
90分に押し込んだ瞬間、キブはピッチに走り出した。指示を伝えるためだったと本人は説明したが、あの走りは説明されない方が美しかったかもしれない。3試合で勝ち点9。ただし、この夜が本当に何だったのかは、ベルナベウで決まる。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年9月6日
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