
インテルとトッテナムが、ジェド・スペンスの争奪戦を決定づける会談のテーブルに着く。デンゼル・ダンフリース退団で空いた右WBの穴を埋める最有力候補として名前が挙がって以来、両クラブの綱引きは価格交渉の最終局面に入った。3500万ユーロの上限を掲げるインテルに対し、スパーズはワールドカップでの評価上昇を追い風に強気の姿勢を崩していない。
右のワイドレーンは、ダンフリースの退団以来インテルにとって夏の最優先課題であり続けている。パレストラ、ハライリと交渉を重ねながらも成立に至らなかった経緯を踏まえ、キブ監督が第一候補として挙げているのがトッテナム所属のジェド・スペンスだ。イタリア復帰への意欲を本人が示しているとも伝えられ、チャンピオンズリーグ出場とレギュラー確保が復帰志向の理由とされている。
ガゼッタ・デロ・スポルト発の報道によれば、両クラブは決着に向けた「決定的なサミット」を予定しており、インテル側は3500万ユーロを最終提示額として準備しているという。この金額は、ハライリ獲得時の2500万ユーロと、パレストラ交渉で提示した5000万ユーロのちょうど中間に位置する水準で、クラブの予算配分における一種の妥協ラインとも読み取れる。一方でスペンス自身のワールドカップでの好パフォーマンスが評価を押し上げつつあり、トッテナム側が4000万〜4500万ユーロ規模を求めてくる可能性も指摘されている。
交渉が難航した場合の代替プランも複数報じられている。フェイエノールトのカルバン・リード、モナコのヴァンデルソン、ヴェローナのビラル・ベルガリといった名前に加え、37歳ながら高い運動能力を保ち、インテルとセリエAを熟知するイヴァン・ペリシッチの復帰案までもが週末の紙面を賑わせた。
インテルが掲げる3500万ユーロという数字は、単なる希望額ではなく、今夏の他の交渉(ハライリの2500万ユーロ、パレストラ交渉時の5000万ユーロ)を踏まえた社内的な相場観の反映だと考えられる。オークツリー体制下での予算規律を保ちながら、必要なポジションには一定額を投じるという編成方針が透けて見える。ただしワールドカップでの評価上昇という不確定要素が絡む以上、最終的にこの上限を維持できるかどうかは予断を許さない状況だと言えるだろう。
キブ監督の3-5-2システムにおいて、右WBには守備の安定と攻撃時の幅出しという二つの役割が同時に求められる。スペンスがトッテナムでプレミアリーグの強度を経験してきた点は魅力である一方、インテルでの適性は実戦を経てみないと分からない部分も大きい。代替候補として挙がるリードやヴァンデルソンも含め、誰が最終的にダンフリースの穴を埋めるにせよ、プレシーズンでの見極めが今後数週間の焦点になると考えられる。ペリシッチ復帰案については、戦力的な最適解というよりも、クラブ史とファン感情に訴える情緒的な選択肢という色合いが強いように思われる。
決定的サミットが導く結論は、3500万ユーロの壁を越えるか、代替プランへ舵を切るか。ダンフリースが去った右のレーンに、誰の名前が刻まれるのだろうか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年7月20日
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