
サン・シーロで打ち合った90分は、インテルにとってチャンピオンズリーグ初のホームでの黒星で終わった。レアル・マドリード戦に続く連敗で、勝ち点はまだゼロ。試合後、クリスティアン・キブ(Cristian Chivu)監督は敗因を選手に向けず、自分の中に探した。追いつき、突き放され、また追いついた末の敗戦。その言葉の奥に何があるのか。
2026年10月13日、サン・シーロで行われたチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第2節で、インテルはクラブ・ブルッヘ(Club Brugge)に3対4で敗れた。先制を許したのは30分。ブルッヘの逆襲からカルロス・フォルブス(Carlos Forbs)をハカン・チャルハノール(Hakan Calhanoglu)が倒してPKを与え、ニコロ・トレゾルディ(Nicolò Tresoldi)が決めた。前半終了間際の44分にはディマルコのヒールパスからラウタロ・マルティネス(Lautaro Martínez)が6ヤードの距離から押し込み、同点で折り返している。
流れが変わったのは後半だ。63分、フェデリコ・ディマルコ(Federico Dimarco)がスピードで振り切られ、飛び出したジョゼップ・マルティネス(Josep Martínez)の背後でトレゾルディが無人のゴールに流し込んだ。74分にも同選手が決めてハットトリック。81分にはブルッヘのGKヤン・ゾマー(Yann Sommer)がペタル・スチッチ(Petar Sučić)のシュートを止めた直後、ラウタロがこぼれ球を押し込んで3対2としたが、87分にロメオ・ヴェルマント(Romeo Vermant)が追加点。後半アディショナルタイムにアンジュ=ヨアン・ボニー(Ange-Yoan Bonny)が一点を返したものの、そこまでだった。
シュート数はインテルの30本に対しブルッヘは18本、枠内も12本対8本とインテルが上回った(Football Italia集計)。数字だけを見れば攻め勝った試合で、失点の形だけが重くのしかかった。
原文: "Io per primo mi prendo la responsabilità perché forse non riesco a trovare il giusto equilibrio."
訳: 「まず私自身が責任を取る。おそらく、私が適切なバランスを見つけられていないからだ」
原文: "Andavamo in avanti dimenticandoci di andare indietro sulle seconde palle."
訳: 「我々は前に出るばかりで、セカンドボールの局面で戻ることを忘れていた」
キブ監督が口にした「バランス」は、単なる反省の定型句ではないと考えられる。試合後に語ったのは、2対1とされた後に冷静さを失い、プレッシングの距離感が崩れたこと。さらにハーフタイムに「もっと落ち着きを伝えるべきだった」とも認めている。つまり彼が見ているのは、戦術図の欠陥というより、リードされた時のチームの心拍数だ。30本のシュートを放ちながら4失点という数字は、攻撃の質ではなく、攻め急いだ後の守備への切り替えに問題があったことを示唆しているとも考えられる。
63分の失点は、ディマルコがスピードで置き去りにされ、GKが飛び出した裏を突かれた形だった。Sky Sportの採点ではDF陣が軒並み5点で、バレッラ、ディマルコ、ジエリンスキらも含めて「期待外れ」とまとめられている。試合前にはレコ(Leko)監督がインテルの3-5-2を「欧州最高のシステム」と評したとFCInterNewsが伝えており、その強みを知る相手が、サイドの背後を突く狙いを持っていたと推察できる。
リーグフェーズは8試合制で、キブ監督が口にした通り残りは6試合。勝ち点ゼロからの巻き返しは険しいが、まだ数字の上では道が閉ざされたわけではない。ラウタロが2得点、途中出場のボニーも決めており、攻撃の火力が落ちたわけではないと考えられる。問われるのは、国内で首位に並ぶチームが欧州で別の顔になってしまう理由を、短期間で整理できるかどうかだ。この敗戦をどう消化するかが、今季の欧州での立ち位置を決めるはずだ。
攻めて、撃って、それでも勝てなかった夜。キブ監督が差し出した責任という言葉は、潔さであると同時に、次の試合までの宿題でもある。残り6試合で、インテルは自らの均衡をどこまで取り戻せるだろうか。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年10月14日
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