
開幕戦のホイッスルが鳴り終わるのを待って、2件の移籍が同時に動く。長く放出候補に名を連ねてきた中盤の2人の行き先は、皮肉にもその開幕戦の相手クラブだった。市場閉幕を目前に控え、王者の整理はほぼ終わりに近づいている。
コリエレ・デロ・スポルトが8月21日朝に伝えたところによれば、インテル・ミラノに残る最後の放出候補、クリスティアン・アスラニ(Kristjan Asllani)とヤニス・マッソリン(Yanis Massolin)の2人はモンツァへ向かう方向で、この2件は8月22日のインテル対モンツァ戦の後にまとめて決着する見込みだという。
アスラニは長らくハカン・チャルハノールの控えとして位置づけられ、出場時間の確保に苦しんできた。マッソリンは2026年2月にモデナから獲得され、7月に正式合流したフランス人MFで、こちらもトップチームでの序列は高くない。カーティス・ジョーンズの加入によって中盤の枚数がさらに増えたことで、2人の去就は加速したと考えられる。
同紙は、この2件が片付けばインテルは市場の残り期間を「単なる観客として」過ごせるとも書いている。ただし前線に好機が現れた場合は当然検討するとしており、その場合は別の放出と並行する形になる。その放出対象がアレクサンダル・スタンコビッチ(Aleksandar Stanković)になる可能性は低い。プレミアリーグから4000万ユーロ+ボーナス500万ユーロのオファーを断ったあと、レンタルという選択肢が検討され、トリノが強い関心を示したものの、本人がピネティーナ残留の意思を明確にしているためだ。
原文: "L'Inter potrà permettersi di fare da semplice spettatrice nei prossimi giorni, anche perché gli ultimi due esuberi, vale a dire Asllani e Massolin, sono avviati verso il Monza. La doppia operazione si chiuderà dopo il match di domani."
訳: 「インテルはこの先の数日を、単なる観客として過ごすことができる。最後の2人の放出候補、つまりアスラニとマッソリンがモンツァへ向かっているからだ。この2件は明日の試合のあとに決着する」
原文: "Ma il figlio d'arte ha messo in chiaro di voler rimanere alla Pinetina."
訳: 「しかし、あの父を持つ息子は、ピネティーナに残りたいという意思をはっきりさせた」
アスラニは加入以来、チャルハノールという明確な絶対的存在の後ろで、限られた出場時間を積み上げてきた。能力の問題というより、前に立つ選手が動かなかったという構造の問題である。この夏、ジョーンズの加入で中盤の序列はさらに硬直した。バレッラ、チャルハノール、ジエリンスキという軸に、ディウフとスタンコビッチ、そしてジョーンズが控える。そこから4番手以降に押し出された選手が、出場時間を求めて外へ出るのは自然な帰結だと考えられる。
昇格クラブであるモンツァは、序列の上位で使ってもらえる環境という意味で、アスラニにとって悪くない選択肢に映る。イタリア国内に残ることで、代表への視界も保たれる。
マッソリンの動きは、アスラニとは性質が異なる。2026年2月にモデナから獲得され、7月に合流したばかりの選手が、1カ月余りで再び外へ出ることになる。これは失敗の証拠というより、最初から想定されていた運用に近いと考えられる。
安く取得し、価値を高めてから回す。インテルが近年繰り返してきた編成手法である。マッソリンの場合、トップチームでの序列を争わせるよりも、セリエAの現場で継続的に出場させたほうが、選手にとってもクラブにとっても得るものが大きい。買い取りオプションや買い戻し条項の有無が、この取引の実質的な性格を決めることになる。
コリエレ・デロ・スポルトの表現で最も含意が深いのは、「単なる観客として過ごせる」という一節だ。移籍市場の最終盤に慌てて動かなくてよい状態は、それ自体が優位性である。今夏のインテルはストーンズ、スペンス、ジョーンズを早い段階で確保し、放出も計画的に進めてきた。
ただし前線の5人目を巡っては、まだ含みを残している。同紙は「好機が現れれば検討する」としており、そのためには別の放出が必要になるとも書いている。整理はほぼ終わったが、完全には終わっていない。市場閉幕までの数日、インテルは観客席から立ち上がる可能性を残したまま座っている。
開幕戦の相手クラブへ、2人の中盤が去っていく。90分が終わったあと、彼らは対戦相手のロッカールームで次の契約書にサインすることになるのかもしれない。移籍市場の暦は、感傷を待ってはくれない。
スポーツ×ITの会社でバックエンドエンジニア兼マネージャーとして勤務。インテル関連の情報を中心に発信しています。
最終更新: 2026年8月22日
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