GKを使ったビルドアップとは?意味と使うチーム
別名: Goalkeeper build-up/Playing out from the back
ゴールキーパーを11人目のフィールドプレーヤーのように使い、後方からのパス回しに参加させる組み立て方です。相手のプレスに対して数的優位を作れます。
要点
- キーパーを11人目のフィールドプレーヤーとして組み立てに加えます。
- 相手キーパーが前に出ない限り、自陣で11対10の数的優位を作れます。
- センターバックが大きく開き、その間でキーパーが3人目の役をこなします。
- 1本のミスが失点に直結するため、技術と落ち着きが欠かせません。
- 相手が人数をかけて来たら、プレスの上を越える浮き球が逃げ道になります。
どんな考え方か
GKを使ったビルドアップでは、キーパーは大きく蹴り出すだけの役ではありません。センターバックや下りてきたボランチへ短くつなぎ、空いていればサイドバックやウイングへ浮き球を届けます。相手のキーパーが前へ出てこない限り、自陣では11対10の状況を作れるのが最大の理屈です。
ピッチ上での動き
ゴールキックやバックパスの場面で、センターバック2人がペナルティエリアの左右へ大きく開き、その間にキーパーが立ちます。キーパーが3人目のセンターバックの役をこなすため、サイドバックは高い位置へ上がれます。ブライトンのデ・ゼルビは、あえて短くつないで相手のプレスを引き寄せ、空いた背後へ一気に運ぶ形を使いました。
生まれた背景
1992年のバックパス・ルール導入で、キーパーは味方からの足でのバックパスを手で扱えなくなり、足元の技術が欠かせなくなりました。イングランドでこの流れを本格的に進めたのがグアルディオラで、就任直後にジョー・ハートに代えてクラウディオ・ブラーボを起用し、のちにエデルソンを迎えています。
弱点と対策
自陣ゴールの目の前でパスを回すため、1本のミスがそのまま失点につながります。相手が人数をかけて前からはめに来た場合は、キーパーがプレスの上を越える浮き球を蹴れるかどうかが鍵になります。キーパーが3人目のセンターバックの役をこなす分、守る側も前線から1人多くかけるかどうかを決めなければなりません。
生まれた背景
1992年のバックパス・ルール導入で、キーパーにも足元の技術が求められるようになりました。プレミアリーグでは、グアルディオラがマンチェスター・シティ就任直後にジョー・ハートに代えてクラウディオ・ブラーボを起用し、2017年にはエデルソンを獲得して、配球を重視するキーパー像を定着させました。
- 出典: The Coaches' Voice「The modern goalkeeper: football tactics explained」(別タブで開きます)
- 出典: プレミアリーグ公式サイト「Guardiola's seven innovations that revolutionised Premier League tactics」(別タブで開きます)
- 出典: Sky Sports「Ederson exits Man City for Fenerbahce as the goalkeeper who changed English football with the ball at his feet」(別タブで開きます)
使っているチーム
マンチェスター・シティ(ペップ・グアルディオラ、2017-18〜2024-25)
エデルソンは短いパスから長いフィードまで蹴り分け、組み立てで数的優位を作る起点になりました。ゴール前でも切り返しやフェイントを見せるほどの落ち着きが、シティのボール保持を支えています。
ブライトン(ロベルト・デ・ゼルビ、2022-23)
キーパーを3人目のセンターバックとして使い、サイドバックを押し上げました。シーズン途中からは、プレッシャーを受けながらのパスに優れたジェイソン・スティールを正キーパーに据えています。
戦術ボードで試すときの見どころ
ゴールキックの場面で、センターバック2人をペナルティエリアの左右に開かせ、その間にキーパーを置いてみてください。相手の前線が2人なら自陣で何人余るか、3人で来たら誰が空くかを数えると、キーパーが加わる意味がはっきりします。
戦術ボードを開く(無料)よくある質問
- ロングボールを蹴るほうが安全ではないですか?
- 失点のリスクだけを見れば、大きく蹴り出すほうが安全です。ただ、ロングボールは相手に回収されやすく、つないで前進できれば相手のプレスを外した状態で攻撃を始められます。どこまでリスクを取るかは、チームの方針と選手の技術次第です。
- キーパーにはどんな能力が必要ですか?
- 短いパスと長いフィードの両方を正確に蹴り分ける技術、そして相手に詰められても慌てない落ち着きが求められます。







